猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

どんっ! てっきり、下手な魔法が自分から漏れ出たのかと思った。 昨夜書き物をしていたところ、キッチンのほうで大きめの…寝た子が起きるくらいの物音が響いた。いや、響いたと感じた。 なぜなら、耳で聞いたのではなかったから。 これはひょっとして、もし…

続いている(く)こと-2

少し長い文章を書く場合、ブログの発信だけでなく、noteやワードプレスを使う方もいらっしゃると思う。 筆者は、noteを使いOWNDを使い、とウロウロしていたのだが、結局は自分にとって一番使い勝手のよい「はてなブログ」のユーザーとなっている。 proユーザ…

続いている(く)こと

体が軽い。 体重の大きな変化はないが(40kg+α)、格段に動きやすくなったのが分かる。 2020年頃から続けている「一生物」のメソッド。そのメソッドに新しいことをひとつだけ取り入れた。 講師のお手本ポーズのようにはいかないが、回数もスピードも緩やか…

春の気配

冬の気配はドアから引っぺがしてもそこまで悪さをしないが、春の気配となると話は違ってくる。 宇宙全体がポカポカ傾向のようで、ここ猫街も御多分に洩れず。雪は深いが寒さはそれほどでもない。 午後の予定を早めに切り上げ帰宅した。鍵を開けようとして気…

予定がひとつキャンセルになった。 知らせてくれた人は、この雪の中を早朝から駆け回っているのだろう。 ありがたいことだった。お帰りもどうぞ気をつけて、とドアホン越しに。 ドカ雪の「ド」くらいは積もったろうか。 それでも、たちまち交通に不都合が生…

ものぐささんの終活-3

自分の終活は、断捨離と権利関係をできる範囲でコツコツ作業するとして、場合によっては親の終活もまるっと肩代わりする必要がある。 筆者の場合はそれが大変だったので、一時期自分の終活(と言っても、断捨離に毛が生えた程度)をストップせざるを得なかっ…

仕舞う-2

前記事 sa-la-sa-i-poet.hateblo.jp‍⬛ ‍⬛ ‍⬛ 実家仕舞いが済んだからと言って油断していると、思わぬ「片付け忘れ」に右往左往することがある。そのひとつが「それまで実家で暮らしていた人の住所変更」だ。 筆者を含め子どもらはそれぞれ独立しており、…

野の花を見よ-2

正確さを重んじるならば、育てやすいように人の手で何らかの改良が加えられているのだろうから、“野の花”と呼ぶのは違うのだろう。 だが、野生味あふれる元気のいいこの植物にすっかり魅せられ、もうひと鉢手に入れた。 入荷待ちが数ヶ月続いた店舗に、よう…

わたしに夢はない すでに叶えたから あちらこちらで美しい珠のような物語は 転がっているけども わたし自身が夢そのものであればいい 儚く燃えて 静かにたちのぼる 命そのものだ 夢そのものだ ランキング参加中詩

ERRORが出ても

電気圧力鍋に魅せられ、使い続けて数年。 操作のしやすさや気軽さ(鍋につきっきりでなくてよい)安全性はもとより、手厚いサポートがありがたく、ずっと同じメーカーである。 何度かモデルチェンジのようなことは行われていて、買い換えるたびに少しずつ加…

手続き

時々、家族の代行で何かしらの手続きをする。 もちろん委任状持参の上で。 ところが、これがなかなかの手間だ。 Aの何かしらを変更するためには、Bという手続きを済ませる必要がある。 Bという手続きを済ませて発行して貰ったとしても、必ず提出するかどうか…

停留所

もう10分も過ぎて だけど他にすべもなく バスが来るのを待っている 時間、わかりますか 同じく所在無げに立っていた女性が 話しかけてきた そこから なんとはなしに正月頃のことやら 手放したいもののことやら ほんの数分話が弾んで ほんの少し気が紛れた 自…

福袋

百貨店の福袋を買う習慣は、我が家にない。 幼い頃から憧れに似たものはあったが、一度買ってひどくがっかりしたことがあり、それきりになった。 そのかわり、GODIVAの福袋が近所で売られていることを知り、初詣の帰りに寄っている。 紙袋がシンプルで可愛ら…

習慣

我が家では、少し前に年賀状をほぼ卒業した。 まず、親たちが出すのをやめてしまった。 それに倣ったわけではないが、何かが起こったとしても起こらなかったとしても「寒中見舞い」あるいは「余寒見舞い」として何人かの知人宛にハガキを送る。 「ほぼ」とい…

片付けと誇り

自慢、と位置付けると 慢心が全てを拭い去ってしまいそうだが 誰かの何かの参考になるのなら 悪くはないだろうか 靴を 靴箱を空にするのである できれば年に一度といきたいところだが とにかく 大掃除ついででも腹たちまぎれにでも 理由づけなんぞはどうでも…

繰り返し

誰彼ともなく いつもより念入りに磨き始めて それは唐突に終わる 少し半端に残ったとしても そこはあまり気にせずに 朝はやってくる 古くなるなどあり得ない 夜もまた同様に 同じ時間は二度紡がれない 瞬間ごとに生まれ変わって 瞬間ごとに何かを忘れては ま…

孤独あれこれそれぞれ

あくまでも自論なのだが、真の孤独は言葉にできないと信じている。 何かしらの単語で表現できるうちは、大丈夫だと。 ただし、リミッターはそれぞれだから、当てはまるからと言って気づかないふりをするのも、あまり体によろしくないような気がするが… それ…

年末

ありがたいことに、穏やかな天候が続いている。 病み上がりには嬉しい限り。 このタイミングでいくつか代わりのきかない用事が発生し、しっかり歩き回れるようになってよかったなとしみじみする。 まだ一度に多くのものを持ち帰るのは疲れるので、用事のつい…

呆れるくらい底なしだ

生まれることも 死ぬことも、忘れている ネコもどきたちはそんな命を持っている 欠片ほどの魔法すら ままならない身としては ふむ、そのくらいながらえたなら 自在に季節も操れるようになるだろうかと 夢を見る (そして「寒いわよ」と苦笑いされる始末だ) …

買い物する詩人さん

PCを開けるようになり、 スマホ画面を眺めていられるようになり、 ラジオを楽しめるようになり、 映像は…インスタライブはアーカイブ参加、 悲しいかな、テレビはオフにしたまま。 珈琲の味がようやくわかるようになってきた。 クリスマス当日は、どこの店も…

雲色した猫のお皿に蜜柑をひとつ

ぱち、ぱち、しゅわ。 悪戯ずきの悪友だろうか。 爽やかな音が相変わらず外からしている。 着替えてそっとドアを開け、びっくりしたはずみでほんの少し魔法が発動する。 「詩人さん寒いわよ〜」とぼやく声に、すみませんとあやまりつつ、ぱち、しゅわ、の正…

みかんが食べたい詩人さん

高熱で寝込んだ。旅から帰って二日目のことだ。 体内時計が壊れる。 いくつかのキャンセルを電話連絡した記憶はあるのだが、寝込んだ三日のうち丸一日分の時間がぽっかり抜け落ちる。 テレビは見ない。 スマホも見ない。 PCも開かない。 ラジオも聴かない。 …

旅する詩人さん

半年ぶりに機上の人になった。 大抵びっくりされるのだが、東京日帰り旅に出たのである。 東北日帰り旅行を経験したので、どうということはない(強がり) 無事、羽田に到着する。 京急空港線は2年ぶりの利用となり、念のためインフォメーションセンターで…

蜜柑に惹かれる詩人さん

猫街の夜明けが、ずいぶん遅くなってきた。 もう冬そのものなので、遅く帰ってきて鍵穴に(正確には冬の欠片に)話しかけていても見咎められることはない。 ありがたい これ以上、「寒くなった!」と言われても、何も対処できないから困る。 そういえば、駅…

仕舞う

実家仕舞いをして久しい。 筆者自身、猫街に腰を落ち着けており、どこかに帰りたいという気持ちもないのだ。 雑記カテゴリーにメモ程度に書いてはいるが、むろんリアルタイムというわけではなく、多少の妄想を意図的に混ぜている。 したがって、読者にとって…

詩人さんの身支度とイヤホン事情

冬は、それなりに楽だ。 翌日に大した予定がなければ、ルームウエアに近い服で寝む。完全にパジャマなのは、秋口ぐらいだろうか。 入浴を済ませれば、もう寝るばかり。 深夜の非常事態という可能性を考えて、そのパジャマも“何か羽織れば外出できる”くらいの…

詩人さんと音楽とラジオ

猫街ラジオから、律儀に「空落ち予報」が流れる ほんの欠片ほどしか降りはしないし 星が終わってしまうわけでもないから、 ただ少しだけ いつもより頑丈な傘で出かけるか ただ少しだけ 買い物の予定を早めるか それだけのことだ 今夜はシチューが残っている…

2023年のこと。

メインのXのほうで呟いたように、今年最もよく聴いた曲は「熟睡のための音楽」だった。 日常が停滞というか渋滞というか。 疲れすぎて眠れない日も、正直ないわけではなかった。ラジオを聴きながら眠ることもあるにはあったのだが。 そんな折、音楽配信サー…

詩人さんとポケットと友人

「魔法がちょびっと使えるんだから、ポケットなんかいらんでしょ」 口の悪い友人が、そんなことを言う。 いやいや、コントロールできぬのだよと返しながらポケットからのど飴を取り出し、手渡す。 去年のじゃないから安心しな、と付け加えて。 ポケットにビ…

詩人さんと青色の家

猫街の海が見える小さな土地に、 これまた小さな…そう、なにかのかみさまを祀った 小さな青色の家がある やたらと珈琲豆に詳しいあの店の店主によれば、 「わたしたち猫モドキを、昔の人らが勘違いしたのでしょう」 ということらしい 雪のない、よく晴れた昼…