猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

雲色した猫のお皿に蜜柑をひとつ

ぱち、ぱち、しゅわ。

 

悪戯ずきの悪友だろうか。

爽やかな音が相変わらず外からしている。

着替えてそっとドアを開け、びっくりしたはずみでほんの少し魔法が発動する。

 

「詩人さん寒いわよ〜」とぼやく声に、すみませんとあやまりつつ、ぱち、しゅわ、の正体を用心深く回収した。

 

雲色した猫のお皿に蜜柑をひとつ、詩人さんへ

ストローさしてゆっくり召し上がれ

 

飲み頃になったらしく、蜜柑の中が静かになってきた。

ゲンコツほどの大きさの蜜柑は、少々座りが悪い。

そこで盆か皿にのせる。

少し冷やしてもいいし、そのままでも喉に嬉しい。

 

アイスもゼリーもいいし、季節の果物もいい。

弱っている時には特に。

さて、片付けものにも気合が入りそうだ。

よいホリデーシーズンを。