猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

続いている(く)こと

体が軽い。 体重の大きな変化はないが(40kg+α)、格段に動きやすくなったのが分かる。 2020年頃から続けている「一生物」のメソッド。そのメソッドに新しいことをひとつだけ取り入れた。 講師のお手本ポーズのようにはいかないが、回数もスピードも緩やか…

変化するもの

抑えつけという意味合いに変化しがち それはもらった方も手渡した方も 長らく気がつきにくい 「愛」という一言に 「腹立ち」やら「恨み」が巧妙に紛れ込むのだ できれば近しい人々からは受けとらずに(手渡さずに) いきたいものだ ランキング参加中詩

やさしい、の話

やさしい、は どこからくるだろう わたしと似た気持ちに出会ったとき わたしと似つかぬ気持ちに出会ったとき くる、じゃなくて 生まれる、のだといいのに あわれみ、ではなく マウント、ではなく くらべる、ではなく やさしい、は 生まれてくる 踏まれても振…

芽吹き初めての場所

芽吹き 初めての場所 明日の約束 家族が逝った日 思い出を発酵させる 寒すぎる時刻の 悩みの種を抱えて まだ 信じていた頃へと 芽吹き 初めての場所 明日の約束 家族が逝った日 ランキング参加中詩

春の気配

冬の気配はドアから引っぺがしてもそこまで悪さをしないが、春の気配となると話は違ってくる。 宇宙全体がポカポカ傾向のようで、ここ猫街も御多分に洩れず。雪は深いが寒さはそれほどでもない。 午後の予定を早めに切り上げ帰宅した。鍵を開けようとして気…

予定がひとつキャンセルになった。 知らせてくれた人は、この雪の中を早朝から駆け回っているのだろう。 ありがたいことだった。お帰りもどうぞ気をつけて、とドアホン越しに。 ドカ雪の「ド」くらいは積もったろうか。 それでも、たちまち交通に不都合が生…

植物と暮らす

あちらこちら探し回って、ようやくマジックアマリリスを迎え入れた。 球根だからなのか、出回る時期が限定されているようだ。晩秋から今ごろにかけてといったところか。 …かわいい。 断捨離も楽しいし、一方で植物を迎え入れるのもワクワクする。 しかし、い…

舌を突き出した幼心のうちで

このあたりの言葉は汚いから使うな 頭が悪くなるぞ 幼少期の「ほんとうにあったかなり怖い話」である 汚い=乱暴な言葉を使うな、と叱られるのは まだ理解できても いわゆる「子ども心」にも ヘンテコな考えを持っている人たちだと 思わざるをえなかった 理…

温もり

夜明けが痛みを拭ってくれるなら 誰かの朝が救われるから 夜明けが絶望を軽くしてくれるなら 苦手なあのひとに 呪いではなく祝いを届けられるから あなたの言葉ひとつより 蕾ひとつ冬をこえたなら 温もりを知るでしょう ランキング参加中詩

ものぐささんの終活-3

自分の終活は、断捨離と権利関係をできる範囲でコツコツ作業するとして、場合によっては親の終活もまるっと肩代わりする必要がある。 筆者の場合はそれが大変だったので、一時期自分の終活(と言っても、断捨離に毛が生えた程度)をストップせざるを得なかっ…

仕舞う-2

前記事 sa-la-sa-i-poet.hateblo.jp‍⬛ ‍⬛ ‍⬛ 実家仕舞いが済んだからと言って油断していると、思わぬ「片付け忘れ」に右往左往することがある。そのひとつが「それまで実家で暮らしていた人の住所変更」だ。 筆者を含め子どもらはそれぞれ独立しており、…

バカだねと受け止めて

まだ 大晦日にいるわたしを どうにかこうにか今日へ呼び戻す 何も起こらなかったあの日に 魂がとどまってしまいそうで 空っぽになった器を満たすべく 飲み食いし そのたびに罪悪感を覚えて また 大きすぎるため息になる 「大丈夫?」がこんなに無力で 「平気…

野の花を見よ-2

正確さを重んじるならば、育てやすいように人の手で何らかの改良が加えられているのだろうから、“野の花”と呼ぶのは違うのだろう。 だが、野生味あふれる元気のいいこの植物にすっかり魅せられ、もうひと鉢手に入れた。 入荷待ちが数ヶ月続いた店舗に、よう…

余迷い

絶望と納得を繰り返しながら 終わりを見据えていく ため息の理由は自分の中にあるのだから 一度は取り出しておけばいい 死と忘却が訪れいずれ消えてしまうだろう あんなことも こんなことも 抱えすぎてもしょうがない 見すぎても仕方ない ああそれでも 生き…

いつかへの祈り

乾いた空に音楽を 乾いた言葉にユーモアを 乾いた心にあなたが いつか気づきますように ランキング参加中詩

忘却

綿菓子のような 思い出だったのでしょう 口を開いた端から少しずつ キラキラ壊れて静かになった 風にさらわれるような 記憶だったのでしょう ペンを持つ指先から僅かずつ チラチラ崩れて見えなくなった 忘れたいことほど 刻み込まれている身としては あなた…

わたしに夢はない すでに叶えたから あちらこちらで美しい珠のような物語は 転がっているけども わたし自身が夢そのものであればいい 儚く燃えて 静かにたちのぼる 命そのものだ 夢そのものだ ランキング参加中詩

洗いもの

長いこと「食器用スポンジジプシー」だった。 柔らかいものから固いものまで、サイズもあれこれ試すのだが、なかなかしっくりこない。 そのうち無印良品から出ているものを気に入り、切らさないようにしていた。 年末うっかり買い置くのを忘れていて、珍しく…

ERRORが出ても

電気圧力鍋に魅せられ、使い続けて数年。 操作のしやすさや気軽さ(鍋につきっきりでなくてよい)安全性はもとより、手厚いサポートがありがたく、ずっと同じメーカーである。 何度かモデルチェンジのようなことは行われていて、買い換えるたびに少しずつ加…

手続き

時々、家族の代行で何かしらの手続きをする。 もちろん委任状持参の上で。 ところが、これがなかなかの手間だ。 Aの何かしらを変更するためには、Bという手続きを済ませる必要がある。 Bという手続きを済ませて発行して貰ったとしても、必ず提出するかどうか…

停留所

もう10分も過ぎて だけど他にすべもなく バスが来るのを待っている 時間、わかりますか 同じく所在無げに立っていた女性が 話しかけてきた そこから なんとはなしに正月頃のことやら 手放したいもののことやら ほんの数分話が弾んで ほんの少し気が紛れた 自…

散らばる言葉

散らばる言葉を 探りあてたと錯覚して 少しばかりいい気持ちになる そんな過去もあるにはあったかもしれない しかし それではナニモノも世に誕生しないので わたしはここにいるのだろう 錯覚が夢でなくなるときまで ランキング参加中詩

たとえ偽善と言われても

大丈夫だろうか無事だろうか できることはなんだろうか 「何もできませんが」 より 「何かできることを」 でありたい 独りよがりで走りすぎないことでも ありたい 否定の言霊を飛ばさずにいられたら どんなにいいだろうと自分を詰る いっときの思いではなく …

戻ったよ、ね

朝起き抜けに 「戻ったよね」 そんな言葉が口をつく 体内時計が息を吹き返し 心身のアンテナがいくつもの 感情をキャッチする ここ数日間の出来事も ここ数年間の日常も 今は全てがありがたく 猫の姿勢を時折真似て 空と向かい合った 朝唐突に 「戻ったよね…

束ねる

甘くあたたかで口溶けのよい 言葉を 罪と悔いとで 斜めに束ねました チョコレートみたいだね、って あなたが笑うからです ほんとうにとろけそうな眼差しで わたしの時間をとりあげるからです ランキング参加中詩

喉が乾くとき

あなたのことを思うたび とても乾いて ただそこにある愛を飲み干したくなるんだ だけどいつまでも満ちることはなくて あなたの声を忘れてしまうんだ あなたのことを思うたび とても乾いて ただそこにある優しさを飲み干したくなるんだ だけどいつまでも満ち…

福袋

百貨店の福袋を買う習慣は、我が家にない。 幼い頃から憧れに似たものはあったが、一度買ってひどくがっかりしたことがあり、それきりになった。 そのかわり、GODIVAの福袋が近所で売られていることを知り、初詣の帰りに寄っている。 紙袋がシンプルで可愛ら…

習慣

我が家では、少し前に年賀状をほぼ卒業した。 まず、親たちが出すのをやめてしまった。 それに倣ったわけではないが、何かが起こったとしても起こらなかったとしても「寒中見舞い」あるいは「余寒見舞い」として何人かの知人宛にハガキを送る。 「ほぼ」とい…

野の花を見よ

去年、念願のトラディスカンチアが手に入った。 蔓性植物で育てやすく、春に可愛らしい花をつけるらしい。 葉がところどころラベンダー色に染まっているところが、なんとも和やかな空気感を作り出してくれる。 植物は偉大だ。そんなことを思う。 植物はたく…

片付けと誇り

自慢、と位置付けると 慢心が全てを拭い去ってしまいそうだが 誰かの何かの参考になるのなら 悪くはないだろうか 靴を 靴箱を空にするのである できれば年に一度といきたいところだが とにかく 大掃除ついででも腹たちまぎれにでも 理由づけなんぞはどうでも…