猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

罪の感覚

行きすぎた罪悪感が かしこまりすぎた自分を責める あたしは深く息をして 空と向かい合っていた それを緩めてあげること 思い出す日はこんなに減って 夜な夜な涙する理由は ほかにもあるのだ 空は悲しみとも喜びとも 無縁で 落ちかからぬ限りは 今も我らを包…

忘れずはと努むるほど

忘れずはと努むるほど うまくいかず 思ひ出さばやと焦るほど 心が歯を食ひしばりつ 優しくせばやと努むるほど うまくいかず 冷たきけしきと悔やむほど 心が歯を食ひしばる さる事にすら 理のことと 受け入れられば いかに歩みやすくならむうに

まとめる-2

sa-la-sa-i-poet.hateblo.jp↑この記事の続き +++ この秋冬も、多少は「巣ごもり」的な日常になりそうである。 外出先で「巣ごも」るのも悪くはない。しかし、こうマスク生活が続くとそれもままならない。 筆者は映画館の空気感が好きなのだが、上映時間が3時…

渦の行方

台風の行方を追う もう 子ども時代のように ワクワクできないのは わたしが大人になったからだけでなく 近づく渦があまりにも巨大すぎて それが当たり前になったからだ 亜熱帯だよ 昔の恋人は 梅雨の度にそう言って 笑わせてくれたっけ 冗談では済まなくなっ…

孤独考-2

まずは 身をまかせてみなさい 受け入れなさい そこに存在するものだとして 肝心なのは 蔑ろにしないことだ 慣れるまでは 無理やりに芽をつんだり 根っこを引き抜いたりせず むしろ育つのを楽しむぐらいで いなさい やがて花が咲き 香りを撒き散らす それでも…

買わなかったもの、または買わなくなったもの-2

お揃いを好まない。 どのコミュニティやグループに属しても、それは変わらない。 今までに買わなかったものが、多くある。 カレンダー、マスク、パスケース、キーケース、スマホカバー、サーモボトル。 どんなに素敵で気に入っても、そこでしか買えないとし…

紡ぎきれないふたりの日々

かき消されたのか あきらめたのか それとも なくしたことに気づかない それだけだったのか ささやかだが見せびらかしたいほどの 紡ぎきれないふたりの日々を あきらめたのか それとも なくしたことに気づかない それだけだったのか 向かい合うとき 隣り合う…

願い

尽きると決められたものならば

食べてしまおう 尽きると決められたものならば 美味しく楽しく切なく あとのあとまで思い切りよく 食べ尽くしてしまおう 過ぎゆくものなら 丁寧に明るく禍福までをも あとのあとまでもつれながらも 何が遺せるとしても 何も残らないとしても 命を食べ切って…

屁理屈を浴びた日

知らん顔するのは 自分の人生にも相手の人生にも無責任だ 上司になじられ 後輩は嘘泣き顔 狭間で私は辛くなる はてさて 真実は空が見ていたはずだが 何より当事者が知っているはずだが 上司になじられ 後輩は嘘泣き顔 狭間で私は辛くなる 居心地が悪いのには…

いにしえびとはかく語りき

謳うはならぬ 唄うもならぬ 祈る舌さへ封じられ 我らは何処へ向かふのか 逢うはならぬ 愛もならぬ 抱き合う腕さへ封じられ 我らは何を憶ふのか 空は落ちぬと 風は止まぬと 人は絶えても いにしえびとはかく語りき 我らは何を頼みとするか

はみだした夢

はみだした夢を 片付けもせず 今朝もぼんやりと眺めてる 泡の如く 消えればよいものを 厭わずはみだし続けるのだ 丁寧に 夢に気づかれぬよう あの入口からこちらへ そんな術(すべ)まで身につけたのに 少しずつ何かが削られていく はみだした夢を 片付けも…

買わなかったもの、または買わなくなったもの-1

時々、表(はてブ風に言えば代表ブログ)のほうで“最近買ってよかったもの”という日常の記事を書いている。 こちらでは、大好きだけど買わなかったものを綴ってみたい。 つまり、その品物がどうのこうの、ということではなく、筆者自身に必要かどうかという…

泣く意味を見失っても

泣く意味を見失っても 指先はたくましく動き回る あの子の粗探し あの子のいい人 あの子の住処 あの子の弱味 なんて無防備なのだろう 嘘ではないとすれば、だが あの子が一度だけ載せて すぐ消した自撮りは いつの間にか拡散されたようで ついにあたしの元ま…

折々

花を追へば言葉を失ひ 美を追へば心を失ふ されど紡ぎ されど編み されど綴り焼き付ける ものである 空は果て 海は果て やがては偽りの命も果て 星ばかりが巡り続く 風を追へば言葉を失ひ 醜を追へば心を失ふ されど紡ぎ されど編み されど綴り焼き付ける も…

裁かれびと

わたしは呻く 命の後先で 苦痛ではない 心痛もない ただ真白く尊い時を うつろいつつ わたしは呻く 命の後先で 不幸ではない 闇ではない ただ真白く尊い時を うつろいつつ わたしは呻く 命の後先で 極寒ではない 灼熱も褪せた ただ真白く尊い時を うつろいつ…

あの人はまだ

あの人はまだ 私を傷つけたと 悔いているでしょうか それともすっかり 忘れたでしょうか それがいいわ そのほうが きみはそう言って 今日も寂しく笑う あのひとを呪うのは 時間の無駄遣いですし それこそ怨むなんて もってのほかですし たまに様子見するだけ…

道草

高すぎる空 やさしすぎる言霊 深まる風の中で 道草を食う 輝きすぎる果実 素直すぎる感情 深まるふたりの熱に 道草を食う 進みすぎた時計 食べ残した愛 深まる宇宙の内に 道草を食う

1回目-番外編-

体力回復には数日を要した。 接種した週は、ゴミ集積所に行っても近場のスーパーに行っても、くたびれてしまった。 馴染みのないものを体内に入れ、決して小さくはない体調変化に見舞われた直後なのだから、そういうものだろう。 2回目は反応の強い場合が多…

日常光景

夏の至福-3

秋雨と呼ぶには激しすぎる雨が降り続き、筆者の暮らす街でも、あちらこちらで発生した土砂崩れにより道路が寸断された(*8月中旬時点)。 みなさまのご無事をお祈りしています。 ☔️ ☔️ ☔️ ☔️ ☔️ このところ、「暑いですねえ」より「ひんやりしますねえ」と…

ぱりん 何かが割れた音が 夢を満たす ああそうではない 夢自体が割れ始めたのだ 僕はいつものように 夢のかけらを拾い集めている 最近よく見る夢だ 指先の傷つくタイミングも 流れ出る血が青いのも なんだか当たり前すぎて どうでもよくなっていた 夢だとわ…

裏技的な使い方

いわゆる“花のサブスク”を利用している。 会員登録の後料金を支払えば、退会か休止の手続きをするまで、小さな花束が届けられるというシステムだ。 筆者が登録しているサブスクでは、届く頻度を毎週か隔週に設定できる。 したがって、「1ヶ月に1度」「数ヶ…

瞬きを捨てた星のごとく

瞬きを捨てた星が こちらを見据えて わたしはまた哀しみを漂っている 編めば少しは安まるかと 指の動くにまかせれば 鎧騎士よりぎこちなく 全てが涙に変わる 傷も気づきも溶け合うならば いっそ体からとり出してしまいたい 愛を忘れるたびに 捨ててしまえれ…

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私は間違える 生き方を行き方を 涙をこぼしたところで伝い方も伝え方も あなたの視線のような 語り方を悟り方を 抱き寄せるだけではない 愛しかたと哀しかたを 私は間違え続ける 延々と連綿と それでも命は正しいか それでも愛は正しいか 最期まで問い続ける…

旅の街

連れだって歩くのは 旅の街 いつもの心地よい会話が ふたりを包む 心待ちにしていたのは 多分あなたではないだろう 懐かしくて居心地よいのに 心当たりはまるでなく どこなのか 道は続くのか あなたが隣にいることを 私は許しているのか 連れだって歩くのは …

1回目-3

気分よく起床。 蒸し暑さを体感できている。そう言えば、昨日はいつもより発汗が少なかったことを思い出す。 床に沈み込む感覚は消え、接種した腕の引っかかる感じもすでにない。残るのは、まるで病み上がりの…熱はもう上がらないけれど、体力がごっそり持っ…

1回目-2

翌朝、熱は下がっていた。 鶏と野菜の和風スープを作っておいたので、冷凍うどんを投入し朝食にする。 倦怠感や体内で何かが燃焼しているような感覚も、半減していた。 腕の腫れはなく、強めの筋肉痛といった程度。 だが、引っかかる感じがして腕が上がらな…

1回目-1

8月下旬、例の接種を受けた。 我が家からほど近いクリニックでの個人接種となる。 大事をとり、予約日の前後には予定を入れないようにしておいた。 また、発熱に備えて、冷却シート・飲料水・ゼリー飲料・すぐに食べられるものなどを用意した。 予約は難しい…