猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

だって強い人だから

なぐさめ? その必要はないでしょう だって強い人だから そんなふうに噂されたのは いつのことだったか 考え込む? その必要はないでしょう 誰にでもやさしい 粘り強くて一人でもへっちゃら そんなふうに断言されたのは いつのことだったか わたしのことを一…

変貌

大嫌いが「愛してる」に変貌をとげるのは よほどのことだ 物理的に近ければ近いほど 理解すればするほど 心の距離は遠ざかる 「愛してる」が大嫌いに変貌をとげるのは いとも容易いのに 愛はいつも難しくて死ぬまでの宿題なのだ

答え

以前、ある仕事をしていた。 それこそ“7つ道具”を持ち歩き、あらゆる年代の方に手ほどきした。 自分にこれが向いているのかどうか、自問自答は常に。 答えを見つけたと確信しても、教科書通りの正解があるわけではない。よって、同業者に相談する機会には恵…

移り目の存在

夏を紡ぐのは苦手だ 冬を紡ぐのは好まない 春は早足で 秋は語り尽くされ 移り目はもはや見つけにくくなるばかり 夏を編むのは苦手だ 冬を嘆くのは好まない 春は早足で 秋は語り尽くされ 移り目はもはや存在すら忘れ去られるだろう

夜と猫

小さい命の寝息と いつまでも続くゴロゴロ音 ウニャウニャ寝言 熱帯夜なのに ぴとっと寄りかかって きみの体感温度はどうなってるんだい 小さい命の寝息と いつまでも続くゴロゴロ音 ウニャウニャ寝言 熱帯夜なのに ぴとっと寄りかかって 僕は枕元の水筒に手…

気づかないとでも?

わたしはしらない その挑発を わたしは見ない その嘲りを わたしはきかない その声を わたしは触れない その好奇心を すべてを消せばあからさまに すべてを照らせば消えゆくさだめの 揺らぐ命と惑う命と おまえは傷を届けたつもりか わたしはしらない その挑…

大ヒット

公開から2ヶ月以上経過した。 1日の上映回数はさらに減ってはいるが、推しさんが主演している空想映画が現在も大ヒット上映中である。 作品から派生したグッズもあれば(これから発売されるものもあるらしい)、長い歴史も手伝って、サブスクという形で膨…

それを詩と呼ぶ

言語化できない声を 掬い上げて紡いでいる (抱えた感情の癒しになるなら) …高尚な思いはない (抱えた思いの糧になるなら) …背中すら押せない それでも 言語化できない声を 掬い上げて紡いでいる 幾度もぶつかり 幾度も傷つき 幾度も間違え 幾度も迷う 伝…

オレンジジュースで出来た猫

猫がオレンジジュースで出来てるなんて ただの噂だよ すっかり夕陽に染まった手足を見つめて きみは笑う そんな童話を書いたよ きみのために いつかその柔らかな背中を 思って泣く日が消えるように 祈りを込めて愛してると書いたよ

あめと、樹どき。

降るのは雨とは限らない ちいさな嫌がらせのカケラや かすかな意地悪の気配 心に傘をさしていなければ どっぷり落ち込んでいただろう 降るのは雨とは限らない ちいさな親切のカケラや かすかな情の気配 心の傘を閉じたとしても 鮮やかに注いでいただろう 空…

海色

染めたのは 入日でしょうか血でしょうか それとも悲しみが見せる 幻影でしょうか 染めたのは 空でしょうか涙でしょうか それとも光が魅せる 幻影でしょうか

きみの言葉

クリームチーズが 包み紙にしがみつく きみの言葉はいつだって そんなふうなんだ ひっかくでもなく 擦り寄るでもなく ぼくをまるでいないかのように 振る舞って ぽつりつぶやくんだ “孤独なんて” クリームチーズが 指先にしがみつく きみの言葉はいつだって …

かなとこぐも

ひまわりが咲いている

ひまわりが咲いている さびしいさびしいと 顔が燃えるのも厭わず 夏を追いかけるのだ ひまわりが咲いている 愛しい愛しいと 体が焼かれるのも厭わず 夏を浴びるのだ ひまわりが立っている 黙って立っている さびしいとも愛しいとも呟かず 黙って立っている

小箱

常々 “いまはいらない” そんな感情を さささと片づけておける小箱に 執着がつのる あるとき小箱を外にぶちまけたものだから 2度と戻ることはなかった 箱にしまって忘れられれば 幸せが訪れる まったくの思い込みではなかろうが 全き法則でもなく 厄介でも付…

もし消えたら

最初はやっぱり暗い感情に満たされる 次に苛立ちがやってきて 意味もないのに再起動やアンインストールして ログインやり直して ひととおり試したら 怪我や病気じゃなくてよかったと 心底ホッとする わたしは生きてる わたしはここにいる ありがたいことに …

夏の定番-1

夏野菜、と言われて真っ先に浮かぶのは、ナスやピーマン、トマトといったものだろうか(ゴーヤもそろそろ安くなる)。 筆者は生のトマトが少し苦手で、缶詰や紙パックになったものを買い置いている。 何も思いつかない時、常備している鯖缶や煮豆と煮込む。…

熱帯夜

頬に浮かぶ悲しみ

「どこにでも、いる」 その人の頬に悲しみが浮かんで すぐに消えた 励ますことが無意識の意地悪につながりそうな わたしたちは同じ光景を見たのである ため息はつかない 不穏な空気を察したら姿を消す 自分を大事にすることは 逃げじゃない その上で できる…

伝える

自分の中だけで、とどめておいたことがある。 ひそかに、そっと。ひそかに、ずっと。 DMやメールで伝える内容ではないな、と悩んでいたところ、幸いなことに直接伝える機会に恵まれた。 伝え方には気を遣ったが、誰かに訊かれてもわからないように言葉を選ん…

贈り物

ラジオをよく聴く。ポッドキャストにもお気に入りの番組がある。 最近になって、急にラジオにハマったという方がいる。 たまたまお会いする機会があり、お土産がわりにポッドキャストも含めた数本のおすすめ番組をピックアップして、メモをお渡しした。 と言…

葡萄の匂い

つぶれた葡萄の匂いに 目を伏せる 怒号を避けて 陽射しを避けて 押し入れに逃げ込んだ 名をきちんと呼ばれるのは 叩かれる時だけだ それは愛なのだろうかと 今でも思う 本気で聞いてはくれなかったと 今も思う 葡萄を潰して言いがかりをつける そうまでして…

結局のところ。

某有料&優良コミュから退会した話を、どこかで書いた。 現在は入会と退会を繰り返し、入会している期間でも一度の滞在時間が極端に短く、しかも何もしていない。 ある意味、わがままでもありマイペース過ぎる、と映るかもしれない。 だが、どんな「居方」で…

埋め込まれた心臓が

埋め込まれた心臓が 今日も疼く 感情の奥の奥 瞳が輝くのにも似て 不規則に規則的に どくどっくと疼く 過去を愛で 未来を恐れ 今を嘆く それでもとどまり続け それでも壊れたがる 命と体 記憶を拾って 思いを辿って ただ明日を思う 埋め込まれた心臓が 明日…

バトン

平凡な人生など 本当はないのだが 「つまらない」 「ありふれた」 「どこにでもある」 近すぎる誰かの 歪んだ愛情は あとあとまで呪いのように 心を拘束する 負のバトンを受けとらずに 大人になりたかったな せめて 次に渡さぬようにしなければ 強く誓っても…

軽々とひとり

こびりついた憎悪の滓を 丁寧にこそげて 心の底に隠しておきます それでほとんど 昇華するか浄化されるか でなくとも 納得や割り切りなんてことで 片付くのでございますが たまに微量の種のようなものが すこぉし染み出しましてね 誰かのせいにして 悶々と枕…

夢と人生-1

目下のところ、夢を温めていたり「いつかはこんなふうに」という、「差し当たって叶えたい大きめな思い」はない。 リフォームを夢と呼ぶかどうかはともかくとして、そろそろだろうかと考えていたところ、我が家の条件に合うチラシが投函されており、ほぼ即決…

繰り返せば届くのか

今日も空が落ちてきて あたしに夏が突き刺さる しゃがんでいても走っていても 容赦無く落ちてきて あたしに夏が突き刺さる どれぐらいの空と どれぐらいの夏を越えれば 好きはあなたに届くかな どれぐらいの器と どれぐらいの時代を越えたら あたしは素直に…

めまいもちの憂鬱、それでも

推しさんの主演映画が、大ヒット上映中である。 筆者も、3回の劇場鑑賞の機会に恵まれた。 公開月に2回、翌月に1回。マスクは必須だったが、何もかも忘れて没入できる時間があるのは、幸せなことだ。 激しく揺さぶられる(心が、ではなく)ような描写があ…

全てを疑っても

空を 誠実に表現している人の言葉は 信じられる気がします 大濠公園(筆者撮影)