猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

バトン

平凡な人生など

本当はないのだが

 

「つまらない」

「ありふれた」

「どこにでもある」

 

近すぎる誰かの

歪んだ愛情は

あとあとまで呪いのように

心を拘束する

 

負のバトンを受けとらずに

大人になりたかったな

せめて

次に渡さぬようにしなければ

 

強く誓っても心が揺れる

知らず知らず近しい誰かに

手渡してしまいそうだ