猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

銃口がおろされますように

銃口がおろされますように、と祈っている。 それだけだなんて、ずるい(マイナスの意味で)ことは100も200も承知だが、ともかく知ることも大事であるし、自分が元気でいなければ何も始まらないことも確かだ。 祈り、思い、ことば。 SNS時代の片隅で、静かに…

その冬初めてのセーターは、少しあたしを

その冬初めてのセーターは、 やわらかくて少しあたしを幸せにした。 セーターなんて、どこでも買えるし。 なんなら編むっていう選択肢もあるし。 なんと言っても、 その前の冬も、その前の前の冬も、 セーターに袖を通していたのに。 その冬初めてのセーター…

ほんのり嬉しい

頼まれもしないのに、blogをほぼ毎日書いている。 4本アップしているのだが、金曜だけは5本になる。週1更新の記事を予約設定するからだ。 最近、少し間に合わない感じ(!)になってきていて、投稿予定時刻の10分前まで何かを書いていることがある。決し…

たぶんね、気…のせいだよ。

体の中で金属の軋む音がする。 連れ合いには気のせいだろうと言われて、 自分でもそんなことだろうと納得して、 昼の間はあれこれと立ち回っているから忘れてしまう。 夜になって、 連れ合いが訊いた、まだ聞こえるのかと。 自分でもそんなことだからと納得…

狡く迷う

遥かの島で人が燃えて わたしは泣くしかできなかった 遥かの国で大地が崩れ わたしは祈るしかできなかった 誰かの隣であなたが睨む わたしは黙るしかなかった あなたの隣で誰かが消える わたしは見ているしかできなかった ランキング参加中詩

ざわざわ不安が起こり ざわざわ引いていく ざわざわ希望が湧いて ざわざわ消えていく 絶えず絶えず 残らず残さず 夢を持たねばなど 夢を探せなど 深く深く 熱く熱く 不揃いのリズムで 不確実な対応して それ以外は消え去って また不安を呼び起こす ざわざわ…

IPアドレスを探して。

以前、友人のブログにアクセスして、いわゆる「あしあと」を調べてもらった。 つまり、地名がどこだと表示されるかを知りたかったのである。 結果、関東地方と判定されたそうで「どこに住んでるのよw」と笑われてしまった(筆者は九州在住である)。 そんな…

偽物になって

誰も知らない名前になって あたしは歩く 誰も知らない気分を抱いて あたしは笑う 誰も知らない色になって あたしは叫ぶ ほら 偽物はここだよって 探しびとはあたしよって 誰も振り向かない 誰にも見つからない 誰かの真似もしない 元から偽物なんだもの 誰も…

帰りたいひと。

泊まりがけの旅を、もう何年もしていない。 あろうことか実家も(連れ合いの、ではなく)泊まることのできない体質。自宅がいい。 初夏の入り口、飛行機を乗り継ぐ旅を久しぶりにした。 福岡へどうにかして日帰りできないかと調べに調べ、チケットが安くなっ…

と・き

時間の使い方がもう少し上手になれば。 季節の終わり、焦りを微かに感じる時の中で そんな思いに駆られる。 時間があれば、ではなくて。 時間ができたら、ではなくて。 いつか、も。いつでも、も。 幻想だ。 乱暴に決めつけ、僕はコーヒーを飲み終える。 ひ…

とある植物

とある店の、とある植物。 発売開始の知らせを受け慌てて店頭へと走ったが、時すでに遅しだった。 その日からひと月以上経つ。まだ入荷したとの連絡はない。予約することが難しいため、気長に待つだけだ。 そうこうしているうちに、セントポーリアの三つ目の…

言いなり、

真っ黒に染めた髪で きっちり切り揃えた髪で 女友達は 「あのね」と切り出した 一緒に暮らすパートナーが こんな色でこんなヘアスタイルが好きで ちょっとでも伸ばすと不機嫌になるの 好きは従属じゃないでしょ そんな言葉を何度も飲みこむ僕は どんなに罪深…

植物とのこと。

とある場所で、とある人に会う。ほぼ、定期的に。 細かい事情は、数人の知り合いと家族しか知らない。SNSにも載せたことはない。 その場所に、筆者のお気に入りの蔓性植物がもりもり育っている。 育てるより枯らしてしまうほうが大得意(!)な筆者にとって…

イメージと実感

星に食べられながら、あるいは星を食い散らかしながら命を繋いでいるというイメージを持っており、また実感もある。 それしか出来ない。 なぜなら、この宇宙を出ていくことは叶わないから。余程の“何か“を持ち合わせない限りは。 命をいただく。 いただく、…

人生~空想版「フシギナカラダ」より

喪失と選択の連鎖をもって 紡がれていく時間のこと ランキング参加中詩

金木犀と唐揚げ

金木犀の香りがくぐもっている 晩夏のひと粒が弾けたような午後 雷雨となり それでもその人の部屋に満ちた香りは 消えなかった 帰りしな 雨宿りを兼ねスーパーに寄る 土曜は揚げ物がお手頃価格で 僕の腹もぐううと鳴った 唐揚げのパックをふたつ ひとつは夕…

インスタグラム

もともと、そんなに熱心ではなかった。 自分の何かをPRすることもあったが、今はブログの番外編のような感じになっていて、やはり熱心とは言い難い^^; ライブ配信を楽しみたいので、アカウントは一つだけ稼働させている。 先日、久しぶりにプロフィールを書…

年始のこと

数年前までは実家に集まったりもしていたのだが、それが難しくなった。 元旦から仕事の者もいるし、こちらが生きている限り会いに行けない場所に引っ越した(!)者もいる。 最後に親戚一同が集まったのは、誰の結婚式の時だったか^^; 年賀状は、すでに「卒…

人らともしも

もしも全てがストップしたら どうなるんだろう 怯えは確かにあった それは突然起こって たちまち広まった もしも全てが流れだしたら どうなるんだろう 怯えは確かにあった それは突然終わって たちまち消え去った もしもに怯え もしもに晒され もしもを蹴散…

ビターコーヒー

ひどく苦いコーヒーを啜りながら 愛情あふれた単語を探します 背中に投げつけるなら 少しはやわらかな響きがいいでしょう ミルクの代わりにふたかけみかけ カラカラ氷を入れるのです 血が冷えて頭が冷えて 少しは穏やかに座っていられるでしょう 空は青みの…

終わりを満たすもの

すべてが疎ましく すべてが悲しく すべてが妬ましく すべてを手放して すべてに涙し すべてを悦び すべてをうけいれ すべてに感謝する うけとるそばからこぼれても いいじゃないか 他の誰かがうけとって また巡り巡るのだから 愛は回る 愛はめぐる 目にもと…

きみはどうしてるかなんてどうでもよくなるまで

一度味わってみなよ 流行りには乗ってみるもんだよ ハマったら案外いけるじゃないの? じゃあさ 二人で行ってみよ そういうお誘い そういう誘い 互いになんとも言えない空気感になって いつもいつも最後は険悪になるのを恐れて どちらかがグググと我慢してた…

それでもたぶんきっと今でも

わたしの「好き」は極端に狭く 不穏な匂いを感じとれば 人なら気取られぬよう モノなら少し大胆に そこから自由になるのである わたしの「得意」は極端に狭く 幼い頃は本能的に 長じてからは潜っては浮き上がりを 繰り返し 手放したところでようやっと 本当…

あなたはきっと知ってるね

オレンジショコラの色の空 あたしはキジネコ抱きあげる あなたはきっと知ってるね だって オレンジショコラの色だもの 今にも落ちてきそうな空の オレンジショコラの色の空 あたしはキジネコ抱きしめる あなたはきっと知ってるね だって オレンジショコラの…

10月

くるくると不安になる 10月の声を聞くたびに 残された今年はこぼれていくだけだと くるくると不安になる 10月の声を聞くたびに 手放したことは多いはずなのに 失い足りないと自分を責めるのだ くるくる不安になる 10月の声を聞くたびに 水の冷ややかさと 夜…

接種した夜、微熱があった。 医者からは熱や痛みのための薬の服用を勧められており、準備もしていたから不安はなかった。 夜中に高熱になるだろうか…とも思ったが、寒気も頭痛もない。が、妙に体が重く、額に冷却シートを貼り、寝んだ。 薬は昼食後に服んだ…

いつかの話

してもしなくても、という自由意志。 したいけれどできない、するつもりはない、というそれぞれの事情。 筆者自身は病院や施設を訪ねることが多いため、する派。 実家の人たちは長らくしない派だったが、今はする派。母など「生まれて初めてインフルエンザの…

そうして星に食べられながら あるいは星を喰い散らかして

風にのって届くのは 夏忘れの噂と秋始まりの調べ 奏でるかみさまたちは それぞれをつまみ食いしながら ひとあみひとあみ 季節を縫いあげる いつかは秋が濃くなって いつかは夏が消え去って 溶けた体のことなども記憶の向こうに追いやって そうして星に食べら…

夏の粒

久しぶりのコンビニで冷菓コーナーを覗いた。いつものスーパーとは品揃えが全く異なり、楽しい。 見慣れない筒型の容器に惹かれ、ひとつ買い求めた。中身はフルーツ風味の甘い氷粒である。 どうやって食べたものかと迷ったが、かなり甘いので炭酸水を注いで…