2023-10-16 金木犀と唐揚げ 日常光景 詩 金木犀の香りがくぐもっている 晩夏のひと粒が弾けたような午後 雷雨となり それでもその人の部屋に満ちた香りは 消えなかった 帰りしな 雨宿りを兼ねスーパーに寄る 土曜は揚げ物がお手頃価格で 僕の腹もぐううと鳴った 唐揚げのパックをふたつ ひとつは夕飯に ひとつは冷凍して来週の楽しみに 金木犀の香りがくぐもっている 晩夏のひと粒が弾けたような午後 雨が去り 時も去り 影も去り あなたが去った ランキング参加中詩