猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

罪滅ぼし

たまに、コンビニのおむすびを買う。 帰宅が遅くなったとき。あるいはとてつもなく早く出かけねばならない朝。 あるいは、気まぐれに立ち寄ったついでに。 昔、近所にうどん屋さんがあり、おはぎとおむすびを売っていた。 なんとなく気恥ずかしくて、おむす…

美味しいもののこと

傷つけるわけじゃない 抱きしめるわけじゃない ただ吸いとるんだ 愛するわけじゃない 貫くわけじゃない ただ吸いとるんだ あやめるわけじゃない 散らかすわけじゃない ただ吸いとるんだ ランキング参加中詩

九州脱出

日帰りの旅を計画中である。チケットはすでに予約済み。 場所はいずれどこかで書くとして、とりあえず九州脱出の旅となる。 観光もグルメもそこまでは…というつもりではあるが、それなりに自然の中を散策したいとも思っている(わがまま)。 なんと言っても…

圧力をかけるのである。ひたすらに。

コトコト煮るのではない。 圧力をかけるのである。ひたすらに。 以前にも書いたが、予防接種の副反応を見越して煮物を作り置きした。 38度近く発熱しそれが下がった頃、大根を煮ただけのシンプルな煮物が美味しく、体調も回復していった。 それ以来、なんと…

わたしの痛みをあなたが知るとき

わたしの痛みをわたしは知らない あなたの痛みをわたしは知らない わたしはわたしの何を知り あなたはあなたの何を知り わたしの痛みをあなたが知るとき あなたの痛みもまた癒されるか わたしはあなたを知らない あなたはわたしを知らない ランキング参加中詩

心の奥が詰まるのは

ランキング参加中詩

それっぽっちの

パラパラとおこぼれを あたしにとって愛はそれっぽっちの 飢えるを知らず 乾くを知らず パラパラ降りかかるのを あたしにとって愛はそれっぽっちの 与えるでなく 満たすでなく パラパラ剥がれていく あたしにとって愛はそれっぽっちの ランキング参加中詩

ざらざらと

ランキング参加中詩

あなたが立ち止まれば闇は後に あなたが振り返れば光は前に あなたが手を伸ばせば妬みは肩先に あなたがうつむけば愛は背中に ランキング参加中詩

泣く日

感情がもたついて 足どりまで鉛のようだ 舌はパリンパリンに乾いて 愛を歌うことも忘れ 灰色に染まる景色 それでもまだあなたを忘れられない なのにまだあなたに会いたい ランキング参加中詩

寒がりなあなた

日の出前はとても寒くなるから 上着を忘れないで 寒がりなあなたはいつも そう言って送り出してくれる 早起きは一体どれくらい得なのだろう 今となっては日常でしかないから てくてく歩きながらそんなことを考える 日の出はどんどん早くなり 命もますます駆…

珈琲

ちりちりと コーヒーメーカー楽しげに 想ひ人らよ幸あれ夢あれ 祈りあれ ランキング参加中詩

確信

布を裂き紙を裂き ガラスを引っ掻いた そうまでしてようやく 「今日も生きてる」 そう確信する というよりどこかで絶望することに 安心を覚えるのだ 手放すことは日常になり 入れる知識は邪魔になり 乾いたり潤ったりしながら いずれ腐っていくものらしいが …

寝床

もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった そうか今日からひとりだった 送り届けもせず 見送られるのも苦手で だから なんとなく片手を上げただけで終わっていった もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった やっと今日から自分…

ぽんぽんチーク

マスクなしで人と会う機会が、ちょっぴり増えた。久しぶりのポイントメイクを楽しんでいる。 ふだんは日焼け止めクリーム程度。そこにほんの少しクリームファンデを混ぜて肌にのせる。こうすると乾燥しにくい。 敏感肌用のものを選んではいるが、外出しない…

今年の春を愛す

春のかき消えるように 人が逝くのであれば 涙の乾くを覚えず 季節が差し替えられるように 人が逝くのであれば 哀しみの乾くを覚えず いつか いつかはと とめどなく流れ いつか いつかへと とめどなくあふれ 今年の春をそれでも愛す ランキング参加中詩

あなたを思うとき

愛をうたうとき 少し背伸びする 憎しみを紡ぐとき 少し懐かしくなる 悲しみを編むとき 少しやさしくなる あなたを思うとき わたしは幸せになる ランキング参加中詩

本をひらき耳をすませ 心をひらき全て吸い込んで 口をひらき言葉を澄ませ 心をひらき全て取り入れて いっぱいいっぱいになって ぎゅむぎゅむになって 隙間もすみも見当たらない 見かねて問いただす 満足しているのか本当に 消化不良を起こしているのでなけれ…

愛情たっぷり

愛情たっぷりの食事は チルドできるけれど 愛情たっぷりの食卓は チルドしたら最後 どうやっても元には戻らない 保証するよ その意味ではまだ 感情のほうが救いがあるかも知れぬ ランキング参加中詩

ランキング参加中詩

残雪

引っ掻いてもこぼれない 息を吹きかけても散らばらない 愛はそんなものなのだろうか それとも 憎しみが固まったものだろうか 生きるなら愛だけでも 終わるなら憎悪だけでも なのにどちらかだけでも 人は人とならぬよう 宿命(さだ)められている 引っ掻いても…

終わりかけたハルト始まりかけたナツノ

不安をのせ また夢をのせ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 乗り込んだ 桜を染めそめ 頬を染めそめ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 空を歩いた 終わりかけたハルト 始まりかけたナツノ 間にまに漂う 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 星…

心模様

空模様が揺れている 恋の終わりがけ 実らぬと悟った先の あの時間のように 空模様が揺れている 子ども時代の終わりがけ 戻らぬと悟った先の あの時間のように 空模様が揺れている 初夏の始まりがけ もう一歩と誓った先の あの時間のように ランキング参加中詩

春の長雨が

アジサイを待つ 春の長雨がもう少しだけ やさしく星を濡らせばいいのに 紫陽花を想う 春の長雨がもう誰からも 忘れ去られたらいいのに あじさいを愛す 春の長雨は決してあなたを 思い出さないのに ランキング参加中詩

デビュー

新年度になり、スマートウオッチデビューを果たした。 Instagramの広告で見かけ、怪しいサイトではないこともわかっていたので、リンクをたどり購入した。1000〜2000円ほどのそれである。 通話やLINEのやりとりはできないが、通知が画面に出るので困ることは…

備蓄

比較的大きな地震や台風を経験している。 特に去年の台風では、窓周辺がひどく傷んでしまった。外側の修理がようやくちゃんと終わったのは今年になってからだ。 現在、いそいそと室内(内側)の模様替えを楽しんでいるのは、そうした事情があってのこと。一…

秋は霞みて冬の長きか

春は短く夏ばかりの 秋は霞みて冬の長きか されども季語失はれず されども心彷徨い 足元の星を疑ひては ひそかに嘆く 春は短く夏ばかりの 秋は霞みて冬の長きか ランキング参加中詩

散り散りに

具沢山のスープ

読書家のパートナーと数年暮らした。 どちらからともなく、具沢山のスープを鍋いっぱいに仕込む。 あるときからそんな習慣ができた。 スープができるまでの間、それぞれ好きな本に没頭するか、他にやりたいことがあれば同じく没頭する。 スロークッカーを覚…

詩人は正直すぎる嘘をついた

今日だけ正直にいられたら あとはもう どうだっていい なんてね ランキング参加中詩