猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

残雪

引っ掻いてもこぼれない

息を吹きかけても散らばらない

愛はそんなものなのだろうか

それとも

憎しみが固まったものだろうか

 

生きるなら愛だけでも

終わるなら憎悪だけでも

なのにどちらかだけでも

人は人とならぬよう

宿命(さだ)められている

 

引っ掻いても傷つかない

息を吹きかけてもこぼれない

愛はそんなものなのだろうか

それとも

憎しみが固まったものだろうか