猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

春わずらい

ランキング参加中詩

霧の雨

ライブ配信

熱狂は甘じょっぱい 熱情は甘酸っぱい 熱唱は清々しい イヤホンはもはや体の一部 そして 猫は膝の上 しゅわしゅわコーラに手を伸ばし 猫が驚かないぐらいの音量で いいぞ!!! また会いにいくぞぉ!!!!! と 小さく叫ぶ 最近の僕は そんな休日も悪くない…

花奏(かなで)

古賀小由実さんのインスタライブ(02/05) に寄せて

豆でもいかが?

影ふたつみつ 揺れ隠れ ばばさまゆっくり豆洗う 光さんさん じれたよに ばばさまことこと豆を煮る 鬼さんこちら かってもまけても逃げやせぬ 豆でもゆるりと食うていけ

マーブル色の種

緋色の植木鉢に マーブル色の種まいた 幾何学模様の葉っぱがひらり 誰かの夢を運んでる 緋色の植木鉢に マーブル色の種まいた シマシマ模様の花びらひらり 誰かの幸せ教えてる 緋色の植木鉢に マーブル色の種まいた 雨降り虹かけ鳥の羽根 誰かが歌を奏でてる

猫は焦げ色

猫は焦げ色 金の風を連れてきた 桜ひとひら山桜 春の光でおめかしおヒゲ 猫は焦げ色 銀の風を連れてきた 今朝は雨降り雪まじり 前足ぷるるひんやりお耳 猫は焦げ色 金と銀の風を連れてきた 今夜は月もかくれんぼ 喉がグルルゆらゆらしっぽ

誕生日(もう訪れない誰かの)

ひとつひとつ何かを悟って ひとつひとつ焦りが増して ひとつひとつ何かを手放し ひとつふたつ幸せになる ひとつひとつ何かを諦め ひとつひとつ痛みが増して ひとつひとつ何かを重ねて ひとつふたつ幸せになる ひとつひとつ何かに傷つき ひとつひとつ向き合い…

狐雨降り

狐雨降り 水面がゆらり 木の葉色づき 衣摺れさらり

毛糸玉ひとつ

毛糸玉ひとつあの子が買った 毛糸玉ふたつあの子が抱いた 毛糸玉みっつあの子と空の 毛糸玉よっつまんまる目だま 毛糸玉いつつ声を合わせて 毛糸玉むっつ猫と歌おう 毛糸玉ななつ星が燃えた 毛糸玉やっつ夜だけの季節 毛糸玉ここのつ祈りはどこに

飛行機雲が死ぬ前に

飛行機雲が死ぬ前に ふわりと歌った恋のうた きみは笑っていたろうか それとも黙っていたろうか 飛行機雲が死ぬ前に ゆるりと歌った恋のうた あなたは泣いていたろうか それとも叫んでいたろうか 飛行機雲が死ぬ前に こそりと歌った恋のうた あたしは旅して…

猫の目変わる目

猫の目変わる目 くりくりお目々 遊んで眠って食べたらこっくり 猫の目変わる目 キラキラお目々 またたびほろ酔い思わずがぶり 猫の目変わる目 くるくるお目々 雨の日うとうと膝の上

ぴりびわり そわそろり

ぬめぬめ生きて ぬるぬる遊ぶ おめおめ帰れば 海も空も青い 用心深くぴりびわり 誰にも言わずにそわそろり ぬめぬめ歌って ぬるぬる笑う おめおめ歩けば 水も風も甘い あのこに会ったらぴりびわり なんにも言えずにそわそろり 月にも頼れずぴりびわり 陽にも…

ふわふわ

ふわふわ猫の子 足首そろり むにゃむにゃごろごろ 朝はまだこない すやすや猫の子 膝の裏ぴたり にゃあにゃあごろごろ 夢の中でさんぽ ふわふわ猫の子 お腹にころり ミィミィすやすや しっぽで返事 ふわふわ猫の子 いつかの夕べ 虹の橋 雲の上 きっとまた会…

交響曲

森の子 空の子 命が満ちて 世界の切れ端 気取って握れば 音符も休符もどんどん右へ 体を巡る恋より熱く 風と光が吹き抜ける

隠れ鬼

ひとり ふたり あいこでぽん 風が吹いたら 鬼さんこちら さんにん よにん かけてって ぽん 雲に隠れた 迷子はだあれ 花束 野の花 抱えて ぽん 春をみつけた あなたはだあれ

なぞなぞ

分母がどんどんふくらんで 0にならずに始まって あたらしい年おめでとう なーんだ

帰路

みちみち月が みちみちみちて みちみちひかる みちみちこいし みちみち月を みちみちあおぎ みちみちてらす みちみちかえる

またあしたね

ねむれねむれ いい子ちゃんのあたし だだっこのあたし ねむれねむれ いばりんぼのあたし すまし顔のあたし ねむれねむれ 冷めてるあたし やさしいあたし あしたまたここで 遊ぼうね

かなしいうた

悲しい歌が肩に寄り添い 夢の残り香立ちのぼる 白の季節は風を染め 現(うつつ)の記憶を呼び覚ます 悲しい歌を舌にのせ 今日も塊飲み下す

うそ詠い

うそごと吐いて 飾ってみせた うそごと詠って 笑ってみせた 小狡いの いなくなれ 小狡いあたしはどっかいけ 小狡いの とんでいけ 小狡いあたしを忘れてしまえ 涙といっしょに溶けてしまえ

最強の者

月は血の相 纏うは猛る獣の名 熱き心に愛を抱くとき 彼は最強の者となる

たくさん並んだ

たくさん並んだ星たちの たくさん並んだ花びらは たくさん浮かべた想い出の たくさん流れた哀しみも たくさん並んだ人たちが たくさん並んだ木々の芽に たくさん浮かんだ幻の たくさん落とした忘れ物

ナナシのナナシ

ナナシのナナシの その先に 行くべき道がありました 尾っぽを忘れたビー玉は コロコロ回って うたいます ナナシのナナシは そのうちに 帰りの道を思い出す 尾っぽを忘れたビワの木も さらさら踊ってくれるでしょう

saka-miti

登り始めはワクワクして 真ん中らへんではドキドキして そっと振り返ってみたりもする 迷いながら泣きながらたどり着いた先に キラキラの風が頬に触れて もっともっと遠くまで歩いていける もっともっと遠くまで歌声が広がっていく 心の向こう側に広がってい…

もうすぐ

大好きなのに 大嫌い 大嫌いなのに 大好き そんな歌が 風を運んでくる もうすぐ季節が変わる

雪が春を

雪が春をかじったら ちょっぴり季節があと戻り 雪が春をかじったら ちょっぴり桜も縮こまる 雪が春をかじったら ほっぺがひんやりするけれど 春をかじっていく雪の なんとやさしいことでしょう

とぽとぽ ぽん とぽぽ ぽん とん ぽん ぽん とぽとぽ ぽん ぽん とぽん とん ととん とととと ぽ とん

しりとり歌

風待ちの坂 探しあてた たちまち月 気紛れの レノンをまねれば バトンもわたせぬ 布ひと巻き 気休めに 虹を一筆空に置く

音の降る日は

音の降る日は 傘を閉じ 陽射しのように 奏を浴びて だんだん ゆっくり 幸せになって だんだん ゆっくり あったかくなる