猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

繰り返し

誰彼ともなく いつもより念入りに磨き始めて それは唐突に終わる 少し半端に残ったとしても そこはあまり気にせずに 朝はやってくる 古くなるなどあり得ない 夜もまた同様に 同じ時間は二度紡がれない 瞬間ごとに生まれ変わって 瞬間ごとに何かを忘れては ま…

孤独あれこれそれぞれ

あくまでも自論なのだが、真の孤独は言葉にできないと信じている。 何かしらの単語で表現できるうちは、大丈夫だと。 ただし、リミッターはそれぞれだから、当てはまるからと言って気づかないふりをするのも、あまり体によろしくないような気がするが… それ…

侵食されたい

新しいことに侵食されたい そう願う日々が今年もやってくる 侵食され続けて いずれは黒々した感情が消えるなら あの人への妬みも この人への理不尽さも まあそんなには不条理ではないだろうと 上書き なんて単語ほどスッキリした感覚でなくていい いつもいつ…

年末

ありがたいことに、穏やかな天候が続いている。 病み上がりには嬉しい限り。 このタイミングでいくつか代わりのきかない用事が発生し、しっかり歩き回れるようになってよかったなとしみじみする。 まだ一度に多くのものを持ち帰るのは疲れるので、用事のつい…

呆れるくらい底なしだ

生まれることも 死ぬことも、忘れている ネコもどきたちはそんな命を持っている 欠片ほどの魔法すら ままならない身としては ふむ、そのくらいながらえたなら 自在に季節も操れるようになるだろうかと 夢を見る (そして「寒いわよ」と苦笑いされる始末だ) …

買い物する詩人さん

PCを開けるようになり、 スマホ画面を眺めていられるようになり、 ラジオを楽しめるようになり、 映像は…インスタライブはアーカイブ参加、 悲しいかな、テレビはオフにしたまま。 珈琲の味がようやくわかるようになってきた。 クリスマス当日は、どこの店も…

雲色した猫のお皿に蜜柑をひとつ

ぱち、ぱち、しゅわ。 悪戯ずきの悪友だろうか。 爽やかな音が相変わらず外からしている。 着替えてそっとドアを開け、びっくりしたはずみでほんの少し魔法が発動する。 「詩人さん寒いわよ〜」とぼやく声に、すみませんとあやまりつつ、ぱち、しゅわ、の正…

みかんが食べたい詩人さん

高熱で寝込んだ。旅から帰って二日目のことだ。 体内時計が壊れる。 いくつかのキャンセルを電話連絡した記憶はあるのだが、寝込んだ三日のうち丸一日分の時間がぽっかり抜け落ちる。 テレビは見ない。 スマホも見ない。 PCも開かない。 ラジオも聴かない。 …

旅する詩人さん

半年ぶりに機上の人になった。 大抵びっくりされるのだが、東京日帰り旅に出たのである。 東北日帰り旅行を経験したので、どうということはない(強がり) 無事、羽田に到着する。 京急空港線は2年ぶりの利用となり、念のためインフォメーションセンターで…

遡る

時計の針を川の流れを 割れた器を あなたの人生をあの瞬間の言葉を 破った手紙を止まない雪を きみが決めつけたわたしの偶像を ランキング参加中詩

わたしの大事な

わたしの大事な 壊れびと わたしを忘れた 愛しびと あなたが育みあなたが守りあなたがいつしか 手放した わたしの嫌いな壊れびと わたしを壊した愛しびと あなたは不幸と未来を天秤にかけて 鈍色の水を干す わたしの大事な 壊れびと わたしを忘れた 愛しびと…

忘れもの

忘れものをした 昨夜の湯船に沈めて そのままなかったことにした 忘れものをした 今朝の早起き鳥にさらわれたので そもそも持ってなかったことにした 忘れものをした さっき木枯らしにのって見えなくなったから もう泣かないことにした

蜜柑に惹かれる詩人さん

猫街の夜明けが、ずいぶん遅くなってきた。 もう冬そのものなので、遅く帰ってきて鍵穴に(正確には冬の欠片に)話しかけていても見咎められることはない。 ありがたい これ以上、「寒くなった!」と言われても、何も対処できないから困る。 そういえば、駅…

ねじチョコ

この投稿をInstagramで見る NEJI CHOCO LABORATORY(@nejichoco_lab)がシェアした投稿 友人と出かけた先で見かけたような気がするのだが、購入した記憶が抜け落ちている(汗)。家族へのお土産にしたのかどうかも定かではない。 それはともかくとして、…

仕舞う

実家仕舞いをして久しい。 筆者自身、猫街に腰を落ち着けており、どこかに帰りたいという気持ちもないのだ。 雑記カテゴリーにメモ程度に書いてはいるが、むろんリアルタイムというわけではなく、多少の妄想を意図的に混ぜている。 したがって、読者にとって…

あたしたちの約束

一日家を空けていて パートナーはまだ帰ってなくて だけど 「タダイマァ」って玄関先で元気よく どちらが先でもそれがあたしたちの約束だった いつしか約束は約束じゃなくなって ご飯いらないってどちらからともなくLINEしあって 「タダイマァ」っていったい…

詩人さんの身支度とイヤホン事情

冬は、それなりに楽だ。 翌日に大した予定がなければ、ルームウエアに近い服で寝む。完全にパジャマなのは、秋口ぐらいだろうか。 入浴を済ませれば、もう寝るばかり。 深夜の非常事態という可能性を考えて、そのパジャマも“何か羽織れば外出できる”くらいの…

詩人さんと音楽とラジオ

猫街ラジオから、律儀に「空落ち予報」が流れる ほんの欠片ほどしか降りはしないし 星が終わってしまうわけでもないから、 ただ少しだけ いつもより頑丈な傘で出かけるか ただ少しだけ 買い物の予定を早めるか それだけのことだ 今夜はシチューが残っている…

2024年のこと。

もう決めている。 単刀直入に説明できるように。 決め過ぎて心や体が縛られないように。 計画的にしておいてもいいし、 流動的にしておいてもいい。 筆者の場合、決め過ぎず流れ過ぎず。 これも一人一人、いい塩梅やさじ加減といったものがあって、誰かに教…

2023年のこと。

メインのXのほうで呟いたように、今年最もよく聴いた曲は「熟睡のための音楽」だった。 日常が停滞というか渋滞というか。 疲れすぎて眠れない日も、正直ないわけではなかった。ラジオを聴きながら眠ることもあるにはあったのだが。 そんな折、音楽配信サー…

ものぐささんの防災-3

落雷が原因で停電に見舞われた。 以前にも書いたかもしれない。 その日、パートナーと車で遠出して、帰りがけに遠くの山の方角に雷が落ちるのを見た。帰宅すると、電気が止まっている。 懐中電灯は数本あったので、困ることはなかった。多分、風呂のタイマー…

命はいろんなもので出来ている

それがとても優れていて 認知もされて みんなやってるよ または 限定だよ って (先人の知恵や病的に弱ってしまった時の助けはともかく) 誰かの編み出したメソッドで ほんとのほんとに何かを得られると ほんの一瞬思い込んだとしても よほど自分の血肉にな…

詩人さんとポケットと友人

「魔法がちょびっと使えるんだから、ポケットなんかいらんでしょ」 口の悪い友人が、そんなことを言う。 いやいや、コントロールできぬのだよと返しながらポケットからのど飴を取り出し、手渡す。 去年のじゃないから安心しな、と付け加えて。 ポケットにビ…

詩人さんと青色の家

猫街の海が見える小さな土地に、 これまた小さな…そう、なにかのかみさまを祀った 小さな青色の家がある やたらと珈琲豆に詳しいあの店の店主によれば、 「わたしたち猫モドキを、昔の人らが勘違いしたのでしょう」 ということらしい 雪のない、よく晴れた昼…

Tさん

著名人(と呼んでいいと思うのだが)の方から、SNS(詩人名義のほう)をフォローされた。 Tさん。J-WAVEの深夜番組でそのお声を聴くことができる。そして、筆者はその番組のファンの一人である。 ライブを聴きに行ったことのあるアーティストの方がたまたま…

師走のある日

その理由は、ほとんど誰にも話してないし、SNSにあげてもいない。 が。 わけあって、土曜の午後は特にタイトな時間割となっている^^; なかなか週末のイベントごとと縁遠くなりつつあるが、配信なら何とか参加できている。 先日、推しさんがアンバサダーとな…

さわらず捨てるもの

慌てず騒がずさわらず開かず。 不思議な雰囲気の、心当たりのない便りが届く。 俗に「迷惑メール」と呼ばれているものだ。 昼夜を問わず(寝ている時間帯も届いていた)送られてくるので、初めのうちはギョッとした。 覚えのないSMSも頻度は多くないが届く。…

詩人さんと乾燥野菜

食器棚の上に手が届かない。 拭き掃除をしたいのだが、踏み台を倉庫から持ってくるのも億劫だ。 そこで、小さなモップをそーっと浮かせて、ゆっくり埃をかき集めた。 かさり。 不穏な音とともに、何かが落ちてきた。 びっくりしたはずみで魔法が解け、モップ…

叶いごと

その存在を知って、挑戦してみたくなった。 くる日もくる日も入荷情報を探しては落胆する日々だった。 花を咲かせるのは得意ではないため、それほど開花時期を気にせずにいられる蔓性植物には目がない。そんなわけで、万年初心者の域にとどまって久しい。 あ…