猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

旅する詩人さん

半年ぶりに機上の人になった。

大抵びっくりされるのだが、東京日帰り旅に出たのである。 東北日帰り旅行を経験したので、どうということはない(強がり)

 

無事、羽田に到着する。

京急空港線は2年ぶりの利用となり、念のためインフォメーションセンターで出口を教えていただいた。駅は直結なのだが、モノレール駅よりさらに歩かねばならない。

新橋で東京メトロ銀座線の渋谷行に乗り換え、表参道で下車。他にも何通りかの乗り換え方法があるのだが、私にとってはこれが一番わかりやすい。

それでも、久しぶりのせいか乗り場を間違え、危うく反対方向の電車に乗るところだった(汗)。

 

この電車は銀座に行きますか?

 

ご婦人に訊かれて自分が違うホームにいることに気づく。

見れば銀座方面とあり、大丈夫です、と確約。

ふと見ると、隣のホームに自分が乗るべき電車が止まっている。間一髪で、乗り込むことができた。

何かに守られたようなタイミング、声をかけて下さったご婦人にそっと感謝する。

 

目的地でゆっくり過ごし、来た道を戻る。

ところが人の流れが激しく、おまけに頼みの地図アプリが起動しない。だが、歩道橋を目印に無事に表参道の駅に着いた。

写真アプリを立ち上げ、保存していた「乗り換え案内」のスクショを呼び出す。

慎重にホームを確認して無事に乗り換える。

ある駅に電車が止まり、面白い日だったな、などとドア付近でぼんやり考えていたら、急に外国人の旅行者が飛び乗ってきて、目が合った。

 

この電車は横浜に行きますか?

 

そう訊かれて答える場合、ふさわしい言い回しがあるのだろうが、発車まで何秒もない。日本語でも英語でもそれなりに長くなってしまう、と脳内が忙しく働き、咄嗟に首を振りながら「ノー」と答える。それで通じたようで、その方は無事に向かいのホームの電車に乗り込んだ(Have a nice trip)。

 

行きも帰りも似たようなことが起こるという、不思議な旅だった。

雪と雪の間を縫うようにして、日常に戻りつつある。

猫街は今日も活気に満ちている。