猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

あさっての方角

ひどく落ちこむことがあり 仕事帰りデパ地下に飛び込んだ 折しもの禍と添いながら 数店舗が迎えてくれた 深く傷つくことがあり 3日間スマホの電源を 落とした さすがに仕事にならぬので 2日半で立ち上げる そうして知るのは 言霊を想像乏しくぶつければ い…

ログインできなくなった話 -3

IDとPWと合言葉を手に入れた。 しかし、次なる手続きには「暗証番号」という武器(?)が欠かせない。 いっそのこと復活の呪文でも唱えたほうがいいのか、と本気で思い始めたころ、無事に最後のカード…ではなく、書面が届いた。 ここでも、初期化の作業が欠…

秋雨

分別

やさしい人 甘い人 厳しい人 冷たい人 冷めた人 明るい人 暗い人 せっかちな人 ゆっくりな人 前に出たい人 後にいたい人 一番になりたい人 何事にもこだわらない人 扉をこじ開けたがる人 扉に鎧戸を下ろし厳重に鍵をかける人 くらべたがる人 我が道をいく人 …

ログインできなくなった話 -2

IDとPWを変更し、合言葉(昔はひとつでよかったのだが)を改めて設定し、ようやく口座明細を確認することができた。 現在まで思い出すことも使うこともなかった。 つまりは、手放しても困らない案件のひとつであろう。そのまま解約手続きのページに進む。 こ…

わたしのせいじゃない

空が歪んでいるのは わたしのせいじゃない 深夜 さめざめと泣いたのも 昼時に オムライスをつつき回したのも 早朝 経血の染みを隠したのも だあれも知らないはずだから 風が歪んでいるのは わたしのせいじゃない あの人の笑顔が 淀んでいること以外は わたし…

星こし茶-1

拙作品の中に 空が落ちる星のお話があります あなたはあり得ないと笑うでしょう 天井じゃないんだからと 確かに空はいつでもそこにあって 何気なく 祈りや哀しみを 時には憎しみを 投げつけることができる 委細構わず 空も生きている ぶつけられれば 汚れた…

休診日-C

居場所は たくさんでも ひとつだけでも なんなら ないような気がしても なんだか毎日違うなあ ここかな? あっちかな? それでもいいのです 体の居場所と 心の居場所が バラバラになることは とてもとてもいけないこと! そういう考え方もあります でも例え…

ログインできなくなった話-1

年末のアレやらコレやらをあまり大仰にしたくなくて、10月の声と同時に片付けものをしている。 その流れで、かなり前にネットバンクに口座を作ったことを思い出し、ログインを試みた。 口座は存在している(何かやるたびにメール通知が届く)のだが、しばら…

成長

あたしの中で かたつむりが膨れ上がる 音を吸い 声を吸い 思いを吸って はみでようと足掻くのだ 幼い頃は心底嫌で ラジオをそばに置くことすら できなかった 楽器の音色にも どうやら無頓着で 習っても励んでも もともとの絶対音感以外 友人らのような音楽耳…

ひきだしの

歩み

思い出したくもないことを 思い出さずにいられる日があって それは 「ああいい日だった」 と同じように 「も〜!明日のあれどうしよう」 という眠りを邪魔する出来事に 気をとられて プラスマイナスがはたらくせいだろう とことん向き合うもよし 他の重荷に…

夜食

空(から)

Amebloでブログを更新していたことがある。 いまはアカウントの所持のみ。 投稿はしておらず、記事も画像も置いていない。 アカウントの削除も考えた。 だが、Owndとの連携の関係でそのままになっている。 更新されることのない、空っぽのブログ。 表示され…

抵抗力がついたのさ でなきゃ その日はさりげなく 機微を見落としてただけだろう ちっとも泣けなくたって ちっとも笑えなくたって そのことで 悔やんだり責めたり どうしようもなくなる そうだ 星とつながってるから どうしようもなくなる そういう日があっ…

もの悲しい季節を

もの悲しい季節を 支配した気になって ほくそ笑む 傷ついたとしても おくびにも出さず 「秋なんか」と 小さく呟いた もの悲しい季節を 踏破した気になって ほくそ笑む 泣きじゃくったとしても おくびにも出さず 「秋なんか」と 小さく呟いた

休日

数えるほどの夢はなく 半径3メートルもあれば 幸せだ かなえるほどの野望はなく 窓を開けるだけで 夢はおとずれる ときめくほどの恋ではなく ただ ふたりの右側と左側が 同じ温度になって 日々はまた紡がれていく

なんとなく、やすむ-1

noteを始めてから、インスタグラムを小休止している。 多分、いままでの半分以下の時間しかそこにいない。 SNSの中に、居場所や日常をすべりこませるのもよいけれど。 つながってもいい、つながらなくてもいい。 見に行くのを「おやすみ」する。 そこからは…

トーザ・カロット岬の毛糸屋さん〜風どまり茶〜

なんで音が鳴るんだよ! 風どまりの晩秋の朝 岬の毛糸屋さんに 飛びこんできた人がおりました お茶を入れていた猫そっくりの店主…の弟は 心の中だけで目を白黒させましたが 1年…いや数ヶ月に1度ぐらいは トゲトゲの言霊を抱えてくる お客さまがいらっしゃる…

過去作品のご紹介です

現在のところ、著者唯一のデジタル書籍の詩集。 発刊は2016年。 ⚠️Amazonでの販売はございません 「わたしをさがしていますか」 http://pocket.jp/?p=2713 「わたしをさがしていますか」サンプル http://pocket.jp/wp/wp-content/contents/sampafsd0012/wasa…

Revamp

“生まれ変わります” 愛用していたアプリが ようやっと新しくなると聞き及び 今日か明日かと 心待ちにしていた 有料会員になっていたほどの お気に入りで おすすめ度No.1のそれは ある日突然に 新しくなった ふむふむどれどれおやおや あの機能この機能 ああ…

つかまる

つかまる、と口の中で転がしてみる。 「禍」の中でも、出会いはそこかしこに。 好きなものに「捕まる」のは、嬉しい。 好きなものを「捕まえる」のも、楽しい。 人だと… 変わりやすいお天気、みたいだね。

秋のラジオ

聴き慣れたはずの声に 少し置いてきぼりに なったようで 自分のリズムを見失う ステーション・エリアの天候は すでに晩秋の様相らしいのに この街は未だ Tシャツが似つかわしい よそよそしいのはお互い様で だが 瞬間の交流でも あたたかくて 僕はまた ラジ…

架空言の葉処-3「芯」

集団の中にあっても冷静さを失わず、空気感に染まりすぎず、距離感を保つすべを失わずにいること また、それを他者に押しつけないさま ぶれないこと、あるいは軸と呼ばれることもある

満ち欠け

月が欠ける 月さえも であるなら 心の満ち欠けは もっとやわらかく気まぐれだ あちら側の景色は眩しい こちら側の景色は仄暗い 光させば影生まれ やがては 何もかもとろりとろり 消え去っていく 傷も痛みも汚(けが)れも人も

ここぞ

ふんばりがきく。 ここぞというとき、心も体も。 学生時代からそうだったらよかったのに。 などと思わないでもないが、それはそれ。 あらゆる余裕がなかったのだから。 夏頃から、とあるメソッドの受講を始めた。 その方が、非公開で行うインスタライブレッ…

架空言の葉処-2「不安」

両肩に満月の気配を感じること あるいは盗み見られているように 思う様子 特に深夜の時間帯に多い

架空言の葉処-1「孤独」

絶えず昨日の自分が敵になることを指し、生きながら折り合いをつけること

星廻し

4分の1回転して ようやくほうと 息をした これからは もっと慎重にしないといけない どこかで そんな声がした 風を磨いても 雨を呼ぶことが難しく なったように 4分の1回転させるのも いつのまにか力仕事に なってしまう 錆びていても 心とやらに光があ…