猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2014-01-01から1年間の記事一覧

終わりがあるから

終わりがあるから 始まりはどこか切ない 終わりがあるから 始まりはいつも やさしい

タイムトラベル

傘を抱けば 浮遊する足もと 冬の使者に手をとられて 僕は時を越えていく 君の夢を見続けながら 時を越えていく

ああ ほんとうに まあるいから あったかい まあるいから 愛おしい まあるいから 何にでもなれて まあるいから どこへでも行ける 命は まあるい あったかくて まあるい

雪が降るように

雪が降るように 三日月が揺れる 雪が揺れるように 思いが積もる 雪が積もるように あなたを好きになる

おじいちゃんが教えてくれたこと

ずいぶん前のことだけど おじいちゃんが 僕の頭にそっと手を置いて こう言ったんだ 風の音を 怖がらなくていい 怒鳴る人を 怖がらなくていい ただ 心に飼っている獣と うまくやること 今も明日も 怖くない 君の中の 小さい悪魔は もう大きくならない 怖くな…

声~空想版「フシギナカラダ」より

ひとりひとりに色があって さわれないもののひとつ

雨恋〜アマゴイ〜

いつもより固めの音色が 傘を叩いてるから 早足になって追いかけた 初恋を見失わないように

うるる うるら

うるる うるらと 月揺れて うろろ うろらと 踊りだす 涙抱えて何処歩く 哀しみ抱いて何処へ行こう うるる うるらと 戯れて うろろ うろらと 歌いだす 涙たどれば空紅く 微笑みようやく頬に射す

クリスマスのせい

会いたい理由も 会えない理由も クリスマスのせいにしてしまえば 少し楽になれるだろうか

うさぎがはねて

うさぎが一羽 ぽん、とはねて そのたびに 雪が揺れる うさぎが二羽 ぽぽん、とはねて そのたびに 星がころがる うさぎが三羽 ぽんぽんはねて 僕は君にキスをする

雨と

雨と待ち合わせしました 心にそうっと傘をさして 雨と待ち合わせしていると 時計の針もゆっくり進みます 雨はなかなかやってこず ざらざらした言葉が あとからあとから降ってきました 心にそうっと傘をさして それでもずっと待っています 夢と恋を飲み干して…

おめでとう よかったね いつまでも お幸せにね 言いながらこっそり 心の中でこぶしを作った 空を見上げて「嘘つき」って 自分に言った

同じ色

同じ色の闇だった その日着てた 深紅のセーターと同じ 首筋にとろりと 流れ落ちてきた

恋びと

一緒にいるから 気がつかないこともあるね 傷つけてることにも 傷ついてることにも ほんとは大嫌いで ほんとは大好きで こんなに愛しい

すりきり

量れない けど 願ってしまう すりきり一杯分だけ 愛してよ あの娘(こ)より余計に

低速の日々が懐かしく

それでも 立ち止まってしまう そんな日もあるのだけど 水が流れおちるように 日々はゆく

血の一雫ぐらいは

血の一雫ぐらいは 正直でいたいのです 鏡の間に間に 生まれる姿より ほんの一雫ぐらいは 自分でいたいのです

最良の方法

飛び込んで溺れるのが 最良の方法 そこにあるのが 夢か恋なら