猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

そうして星に食べられながら あるいは星を喰い散らかして

風にのって届くのは

夏忘れの噂と秋始まりの調べ

奏でるかみさまたちは

それぞれをつまみ食いしながら

ひとあみひとあみ

季節を縫いあげる

 

いつかは秋が濃くなって

いつかは夏が消え去って

溶けた体のことなども記憶の向こうに追いやって

そうして星に食べられながら

あるいは星を喰い散らかして

逃げ場のないまま生きている