猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

あの人はまだ

あの人はまだ

私を傷つけたと

悔いているでしょうか

それともすっかり

忘れたでしょうか

 

それがいいわ

そのほうが


きみはそう言って

今日も寂しく笑う

 

あのひとを呪うのは

時間の無駄遣いですし

それこそ怨むなんて

もってのほかですし

たまに様子見するだけで

充分ですから

 

そう言って無理に笑うのだ

 

ふふっ

誰も不幸にしないけど

幸せにもならないわね

いいのよ

いつか忘れる自信はあるの

死ぬまでにはきっと、だんだんにね

 

 

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