猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

紡ぎきれないふたりの日々

かき消されたのか

あきらめたのか

それとも

なくしたことに気づかない

それだけだったのか

 

ささやかだが見せびらかしたいほどの

紡ぎきれないふたりの日々を

 

あきらめたのか

それとも

なくしたことに気づかない

それだけだったのか

 

向かい合うとき

隣り合うとき

背中を合わせたとき

我も我もの僕らは

やがて

譲り合うことも

労わりあうことも

すっかり脳内から消し去った

 

誰かの素敵なアドバイスと

誰かの素敵な生き方に

ふと

何もかも否定されたような気分になる

 

ささやかだが見せびらかしたいほどの

紡ぎきれないふたりの日々は

多分そうやって終焉を迎えたんだ

 

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