猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

旅の街

連れだって歩くのは

旅の街

いつもの心地よい会話が

ふたりを包む

 

心待ちにしていたのは

多分あなたではないだろう

 

懐かしくて居心地よいのに

心当たりはまるでなく

どこなのか

道は続くのか

あなたが隣にいることを

私は許しているのか

 

連れだって歩くのは

旅の街

いつもの心地よい会話が

ふたりを包む

 

「ねえ」

 

ふと気づくと

あなたはもう随分と先を行き

私の声は夢の外へとこぼれ落ちた

 

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