猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

詩人さんと乾燥野菜

食器棚の上に手が届かない。 拭き掃除をしたいのだが、踏み台を倉庫から持ってくるのも億劫だ。 そこで、小さなモップをそーっと浮かせて、ゆっくり埃をかき集めた。 かさり。 不穏な音とともに、何かが落ちてきた。 びっくりしたはずみで魔法が解け、モップ…

大移動する詩人さん

花を咲かせるのは、多分あまり向いてないらしい。 それはそうだ。冬のかけらに触れても(冷たさを感じはするが)平然としているくらいだ。 植物には寒すぎるのだろう。 「年中花を楽しめます」というポップに惹かれ迎え入れた小さな鉢は、一晩で全ての蕾が落…

速度

詩人が嘘をつく速度と SNSで嘘が流れる速度と どちらが罪深いのだろうか 時折そんなことを 比べても比べ足りない 紡いでも紡ぎ足りない そんなことを時折 やや真面目に思うのである あ そうだ 冬の入り口は見つけ次第空に返しておりますので ご心配なく