猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

恋慕

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牽牛花

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ぐ ち

あなたのために祈ること いつかの時間に置いてきた わたしのために祈ること あしたのもっとその先の あなたのためを思うこと いつかの時間に忘れてきたの わたしのためを思うこと あしたのもっとその向こう あなたとふたりで笑えたら あなたとふたりで祈れた…

這入口の

這入口の 狭まるほどに底深く 行けども行けども 安らぎを得ず ランキング参加中詩

褪せる言霊

ぼやける思い出と 褪せる言霊を天秤にかける人よ せめてあなたの前で少し 笑っていられますよう 美しく刻まれますよう 少し また少し遠のいたとしても あなたの涙をもらさず 受け止められますよう ランキング参加中詩

いつか幸せを食べたなら

いつか名前を呼べたなら わたしの舌は幸せを知るでしょうか いつか幸せを食べたなら わたしのお腹は満たされるでしょうか いつか心が空腹になったなら わたしは愛を知るでしょうか ランキング参加中詩

どうでもいいことなんでもないことどうしようもないことどうとでもなること

どうでもいいことに涙して どうでもいいことに頭を抱え どうでもいいことに気もそぞろ だけどどれもあたしを作ってる成分 なんでもないことに笑い転げて なんでもないことが忘れられなくて なんでもないことがすご〜く大事で そしていくつか飛び立っていく …

旅光景

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この道

この夜を明けて この朝を抜けて この道を辿る この命に飽きて この景色と別れて また夢を辿る この夢を明けて この朝を抜けて この命を辿る この道に飽きて この景色と別れて また夜を辿る ランキング参加中詩

空っぽ

空っぽになりたい 愛も憎しみも悲しみも 思い出も未来も不安も ボク自身も 無くして歩いていくんだ 空っぽになりたい 暑さも寒さも消えた カラカラの星を ボクだけが踏みしめて 歩いていくんだ ひたすらに進むんだ 空っぽのままで ひたすらに進むんだ カラカ…

あなたが立ち止まれば闇は後に あなたが振り返れば光は前に あなたが手を伸ばせば妬みは肩先に あなたがうつむけば愛は背中に ランキング参加中詩

今年の春を愛す

春のかき消えるように 人が逝くのであれば 涙の乾くを覚えず 季節が差し替えられるように 人が逝くのであれば 哀しみの乾くを覚えず いつか いつかはと とめどなく流れ いつか いつかへと とめどなくあふれ 今年の春をそれでも愛す ランキング参加中詩

散り散りに

雨の午後は恋の前ぶれ

小狡さと愛らしさは 紙一重なるかな 汚(けが)れと草臥(くたびれ)も また 意味も意地も同時進行できるくらいに 曖昧な顔を装い 嘘つきなのは救われたいからなどと もっともらしくつぶやいた 晴れた朝は雨の前ぶれ 雨の午後は恋の前ぶれ 恋は別れの前ぶれ 生…

空を見上げる

哲学にはとらわれず ころべばまた立ち上がり 罵詈雑言には哀れみと俯瞰で 遠くに迷えば近くを踏み締め 思いが曇れば空を見上げる 寄る辺には偏らず つまずけば飛び越え 美辞麗句はその場限りの 遠くに憂えば近くに溶けて 今日が暮れれば空を見上げる 満ちて…

春わずらい

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やっぱりそれでも

いくじなしで怠け者で怖がりで そのくせ意地っ張り それらを「慎み」と言い換えただけの 昔のあたしなんぞ 綺麗さっぱりすっかり無くしたはずなのに 前進あるのみ! 心も体もノリにのって誰かの些細な悪ふざけすら どうだってよくなった だのに 何もかもが順…

あなたの中は

あなたの中は美しいのか わたしよりも心が感情が美しいか それなら鍵を開け言葉を紡ぎ 体を透かすように耳をすませよ わたしの中は醜いのか あなたよりも心が感情が醜いか それなら扉を開け言葉をほどき 体を透かすように耳をすまそう

遠くなれ近くなれ 心よ体よ そして時を紡ぎ続けよ 空へ空へと移ろえよ

雪の日(愛を受けとるだけの器になって)

瞬間 世界から色も音も消えた この扉は心ほど重くはなかろうと 押しあけたのが運のつき 瞬間 世界から言葉も時も消えた 足元から白く頭上へと軽く 舞いあがるものに 抵抗はしなかった 瞬間 体から生も死も消えた 天上から降り注ぐ愛を 受けとるだけの器にな…

祈りを灯す

祈りを灯す心のうちにも 詩(うた)流れ 降る雪降る闇今日も抱く

会いたい人に

“会いたい人がいる” なんのヘンテツもないスケジュール帳に なんの気なしに書いておいた その人の名前とともに 去年果たせなかった約束を果たしに 行けますようにと 師走になって 時が駆け抜けて 我を忘れそうになる頃 届いた知らせに頬をつねってしまう 会…

嫉妬と憧れと尊敬と安堵

久しぶりに男友達の車に乗せてもらった。 幸せこの上ないことに互いの家族公認。いわゆる「異性の親友(戦友?)」である。 いっき〜悪い!運転手提供するから、ケーキ屋さんとスーパーでいつもの頼める? 「いっきー」とわたしを呼ぶのは、後にも先にもこの…

それがあたしのイントロダクション

糸を染める花を探そう 明日は早起き つまりは しっかり食べてしっかり動いて よく泣きよく笑う1日にしよう それがあたしのイントロダクション 余計なことは重ねておけばいい いつか朽ちていくだろう 悲しくても苛立っても それは素敵なスパイスで 極上に命…

稜線

あめと、樹どき。

降るのは雨とは限らない ちいさな嫌がらせのカケラや かすかな意地悪の気配 心に傘をさしていなければ どっぷり落ち込んでいただろう 降るのは雨とは限らない ちいさな親切のカケラや かすかな情の気配 心の傘を閉じたとしても 鮮やかに注いでいただろう 空…

ひまわりが咲いている

ひまわりが咲いている さびしいさびしいと 顔が燃えるのも厭わず 夏を追いかけるのだ ひまわりが咲いている 愛しい愛しいと 体が焼かれるのも厭わず 夏を浴びるのだ ひまわりが立っている 黙って立っている さびしいとも愛しいとも呟かず 黙って立っている

伝える

自分の中だけで、とどめておいたことがある。 ひそかに、そっと。ひそかに、ずっと。 DMやメールで伝える内容ではないな、と悩んでいたところ、幸いなことに直接伝える機会に恵まれた。 伝え方には気を遣ったが、誰かに訊かれてもわからないように言葉を選ん…

墓標

べとついた感情を 目の荒い単語でぬぐい続けた紡ぎびと ここに横たわる その者も気づかぬほど遠いあした 目をさますときまで ※画像(RF素材)は奈良の古墳(文面とは無関係です)

破り捨てた春の1日

破り捨てた春の1日を いつかあなたが拾うのでしょう 甘い言霊冷たい態度 猫が足跡つけて去る 殺戮を破壊をやめてくれと 流れる文字の川を好き勝手にに読み散らかし 結局やっぱり遠くの出来事だと わたしたちは愚かにも納得してしまうのです 悲しいことを怒り…