猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

押しつけ屋-3

翌日は

昼からの勤務

少し早めに家を出た

受けたバトンは

さっさと手放すに限る

 

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通りを10歩と進まぬうちに

ひそやかなため息3度

まるで自分の鼓動にも似て

くっきりと

 

託す相手をしっかり見定め

「好きに使いなさいな」

その人の手に

小さな包みを握らせ

風に紛れた

 

何ですか

 

かすかに背中にふりかかる声を

好ましく感じながら

自分は自分で

とりわけたひと包みを

ポケットの上から確かめた