2020-07-22 押しつけ屋-3 童話詩 翌日は 昼からの勤務 少し早めに家を出た 受けたバトンは さっさと手放すに限る 通りを10歩と進まぬうちに ひそやかなため息3度 まるで自分の鼓動にも似て くっきりと 託す相手をしっかり見定め 「好きに使いなさいな」 その人の手に 小さな包みを握らせ 風に紛れた え 何ですか かすかに背中にふりかかる声を 好ましく感じながら 自分は自分で とりわけたひと包みを ポケットの上から確かめた