猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

押しつけ屋-4

昼休みに部署へ行き

打ち合わせと立ち話の中間程度の

会話を交わす

 

のんびりした社風でもあり

いざとなればテレワークもあるので

無理して出勤せずとも

咎められはしない

 

見下ろせば

スーパーの駐車場は

ひどく混んでいて

人らの焦燥感が

このビルまで漂ってくるようで

慌てて窓から離れた

 

その拍子に

手の中の包みから

パララと何かがこぼれ

湿度の高い風にさらわれる

 

マスクの下で

にたりにたりにたり

 

この星で起こっていることは

もはや

押しつけ屋の所業ではない

大抵は

市井の人らのほんの気まぐれから

端を発しているに過ぎないのである

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