猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

しばしお別れ

千切れるくらい振った手を

あっさりポケットにねじ込めば

夜はふくよかに香る

 

繰り返す“またね”を

数え終えた頃から

同じ方向を見ていなくても

そこにふたりがいなくても

許せるようになった

 

千切れるくらい振った手を

あっさりポケットにねじ込めば

時は軽やかに流れる

 

いつかまた

偶然が必然に変わるまで

 

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