2018-10-12 ふたり 童話詩 ふたり すべりこみセーフの朝でも こないよりマシだ きみはそう言ってうまそうに 味噌汁をぐいっと飲んだ 空は今日もどこかの街へ降り注ぐ そのおかげで暮らしていけるのは複雑だと 雲予報士の夫は珍しくこぼす だからこそ おしまいがくるまでは とどまらなければ 口癖を真似ると きみはおかしそうに笑った あなたにそんな特技があったとは “先輩” その呼び方は職場だけにしてよね じゃ 気をつけて 岬に暮らす猫たちにもらった 空のかけらで軽くきみに触れた