猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

猫と三つ目〜番外編〜

宇宙語あやつる

猫に抱かれて

瞳をこらして空をみた

 

人が消えてしばらくしてから

もっともっと星は熱くなっていき

暮らしているのは

宇宙語操る猫たちと

三つ目のあたしらぐらいのもので

 

よくよく争いごとが起きないなと

人が消えてなければ

そう笑うだろう

 

人はかみさまになりたがって

人はかみさまを忘れたのさ

だから消えた

星間ではもっぱらの噂だよ

 

三つ目のあたしらにわかる言葉で

宇宙語あやつる猫がいう

頭をなででもらいながら

少し眠たく気持ちよく

 

猫だけの…

 

途中から三つ目のあたしらにもわからない言葉で

宇宙語あやつる猫が歌う

 

かみさまになりたがって

かみさまを忘れた

だから

消えた

みんな消えた

 

まあるいふわふわの手に

やさしくやさしく

頭をなでられながら

宇宙語の子守唄に聴き入った

 

みんな消えて

猫だけに

 

そこだけあたしら三つ目にわかる言葉で歌って

猫はしっぽをふくらませた