猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

夢の種

蒔いた種が虫に食われ鳥にほじくり返され

そのうち何粒かは雨に愛され光に守られ

芽吹きの朝を見るだろう

 

蒔いた種が干からびどこかへ流れ

そのうち何粒かは土に愛され温もりに守られ

結実の朝を見るだろう

 

あなたが忘れた頃

わたしがあきらめた頃

誰かが笑い飛ばしたことさえ

なかったことになる頃

 

夢は動き始めるだろう