猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

わたしはスマホをオフにする

秒針がスキップするのを

確かに見届けて

わたしはスマホをオフにする

日付をまたぐ瞬間に

スキップに出会うことは珍しく

隣で眠る連れ合いに気づかれぬよう

「あなたよりちょびっと得したわよ」などと

ニンマリしてしまう

 

起床時には忘れているが

就寝時に魔法が解けるように思い出すのは

いつか誰かを呪った報いなのか

 

秒針がスキップするのを

確かに見届けて

わたしはスマホをオフにする

それが何を意味するのか

まだ思い出せない