猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

詩人、カフェに出かける

手にのるほどの地図に

案内される街ハズレの店

たった一度

海向こうに暮らす人が

連れて行ってくれたのだ

 

道案内してくれた人は

女のくせに

男のくせに

そんな言葉が嫌いで

だから

ほんとうのところは

私も知らないままである

「人」と記してはいるが

それもどうだったのか

 

こんなところに?

そんな不安を潔く裏切って

目の前がぱあと開ける

 

猫そっくりの生き物が

あの時と寸分も変わらぬ姿で

いらっしゃいませ

丁寧に迎えてくれた

 

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