猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

詩人屋さんの日常-2

アイスクリームを舐めおえると

丁寧に顔を洗う

 

口の周り

ほっぺ

おひげ

目の周り

 

ほんとうの猫のように

ゆっくりと

のんびりと

 

人らに

大猫だ!と指さされることも

こわごわ鍵しっぽにさわられることも

気にしなくてよくなったのは

残念というか

安心というか

 

日常の角度が少し変わっただけだから

すぐにそれにも慣れるでしょう

 

鍋蓋のような空も

この星をかき混ぜるのが終われば

ショコラオレンジの色に戻るだろうし

その色も徐々に薄れ

生き残った魔法の見える人らも

この街に帰ってこれるはず

 

近いうちにまた

水色と紫の美しい夕焼けを

眺めて散歩したいものだ

 

浮かぶ海の街で

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