猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

心の中のアイロン台

生涯の仇だと確信して

つのらせる憎悪がある

どこふく風よと

何ふく世だと

薄れるまでには相当かかった

血が濃い関係ならなおさらで

どちらかが星とおさらばする前に

どうにかなったのは

今もって不可思議の極み

燃え上がれど燃え上がれど

何も得な思いをしないと身に沁みてきたのは

相手もこちらも歳を重ねたからであるのか

少しの苛立ちを飼い慣らしながら

いずれはと覚悟もしながら

心の中のアイロン台にふわり広げた

 

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