猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

雲を数えることを覚えたのは

雲を数えることを覚えたのは

言の葉を

ようやっと舌の上に

のせられるようになった頃

 

誰もがそうだと疑わず

数えて見せては

大人に困り顔された

 

雲の色は深く

風の色は濃く

やがて空が落ちるのだと知っても

怖いとは思わなかった

 

雲を数えることを覚えたのは

言の葉を

ようやっと舌の上に

のせられるようになった頃

 

誰もがそうだと疑わず

数えて見せては

友達をなくした

 

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