耳を満たすのは 深煎りコーヒーに添えられた ボサノバの奏で 記憶にさした 一葉の栞を抜きとれば すでに涙もこぼれず 元に戻すか 読み進むか 少し笑ってコーヒーを含んだ 耳を満たすのは 深煎りコーヒーに添えられた ボサノバの奏で 記憶にさした 一葉の栞を…
雲を数えることを覚えたのは 言の葉を ようやっと舌の上に のせられるようになった頃 誰もがそうだと疑わず 数えて見せては 大人に困り顔された 雲の色は深く 風の色は濃く やがて空が落ちるのだと知っても 怖いとは思わなかった 雲を数えることを覚えたのは…
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