猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

凝固

黄身色の陽がぽかりと浮かび

野菜室のパプリカを

僕はまた思った

 

黄身色の陽がだらりと崩れ

冷凍庫の刻みねぎを

僕は羨ましいとまた思った

 

黄身色の陽が雲に隠れ

ことん、ことん

体が四角く転がるのを

僕は嘆きもせず

まだそのままでいた

 

 

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