猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

2321/11/14

あの冬

あわてて買った

少しぶかぶかのパーカーを

今年もついに着ないまま

あたしは衣替えのまねごとにいそしんでる

 

12月の声を聞いたところで

雪はもうずいぶん見ていないし

薄手のコートすら必要ないのだから

 

この言葉の意味を知らない世代が

そろそろ生まれても不思議じゃないよね

 

そういうあたしだって

木枯しがどこから吹いてくるのか

もう思い出せないんだ

 

パーカーも要らなくなっちゃった

リメイクしようか

リサイクルにだそうか

ため息まじりの晩秋である