猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

下着

「飽きちゃったんだ」

 

小さな理由できちんとしまいこまれた

哀れな下着

 

顔も声も思いださないのに

後ろ姿を

忘れられない

 

使い古したタオルに包んで

めったに開けない

引き出しを選んで

 

「飽きちゃったんだ」

小さな理由できちんとしまいこまれた

哀れな下着

持ち主にも見放された

悲しい下着