猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

美味しいものは残酷だ

美味しいものは

残酷だ

 

記憶の引き出しを開け

封じた憎しみを解放し

押し黙ったままの

家族の食卓が

浮かびあがるから

 

美味しいものは

残酷だ

 

破り捨てたラブレターの

馬鹿げた会話の端きれを

不誠実な空とともに

浮かびあがらせるから