猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

夜景

たまに脳裏をよぎる

大都会の暗闇に貼りついた夜景

 

きみと行ったことにする

足を踏み入れる日は

ないだろうが

 

そう決めたのは

ふたりが一人と一人になってから

 

人を騙せば罪になる

自分を騙すだけならば…

 

たとえ

上書きされた妄想だったとしても

心が壊れないように

ブレーキぐらいにはなるだろうから

 

身勝手な理由で

自分を騙し

きみと行ったことにする

 

一度たりとも

足を踏み入れたことはない

街の光景を

ふたりの思い出だと

自分に信じ込ませる

 

そう決めたのは

ふたりが一人と一人になってから

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