猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

針とび

レコード針が少し軋んで

同じフレーズが風に舞う

カード会社の通知さえ

すでに紙ではない時代

 

流されるのも

立ち止まるのも

自由でいいはずなのに

ブレーキをかけすぎては

後悔する

 

同じフレーズを

聴きながら

半年前に逝った人を想う

あの人の時間も止まっていたのか

ようやく重ねても泣かなくなった

 

レコード盤が少し歪んで

同じフレーズが風に舞う

カード会社の通知さえ

すでに紙ではない時代

 

閉ざすのも

開放も

自由でいいはずなのに

ブレーキをかけすぎては

後悔する

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*フリー素材