猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

おこぼれ

思わず目を背けた

美しかろうが

乱れようが

一律に同じ名前で呼ばれることに

辟易したのである

 

恋人に優しくしたついでの

甘い時間の残り香を

きみは愛だと言い放つ

そうしたいなら

それもよかろう

 

あたしじゃない

誰かに手渡した後の

おこぼれなんて

舌の上からこぼれぬうちに

慌ててのみこんだ

 

愛だから受けとろうか

愛だからめでようか

それぐらい大切なのだろうか

 

たとえ

おこぼれであっても

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