猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

女と赤い月

モノクロームの空に

赤い月が浮かんでいたのです

はにかむ女の横顔に貼りつく

粧っても消えないシミのように

 

ずいぶんと寒く

ずいぶんと暗く

日々は流れていくというのに

赤い月では温もることもできやしない

 

まるでお前そっくりだ

そう言われている気がして

どうしてよいのかわからなくなってきます

 

モノクロームの空に

赤い月が浮かんでいたのです

はにかむ女の横顔に貼りつく

洗っても消えないシミのように