2018-11-21 今日の器 散文詩 押し込まれたのは 我慢強くそれでいてしたたかな顔を持つ 女の中だった 心の汚れ具合を気にしつつ どこか諦めモードでいた女の中に 一瞬隙が生まれたので 無理やり押し込まれたのだ ああ ますます汚れてしまうわ 女はそんなことを呟いたが やっぱりどこか諦めモードで しぶしぶと受け入れるのだ 押し込まれたのは 我慢強くそれでいてしたたかな顔を持つ 女の中だった 今日の器はそんなふうだったので 結局は押し込まれたほうも 長居できずにいるのである