猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

今日の器

押し込まれたのは

我慢強くそれでいてしたたかな顔を持つ

女の中だった

 

心の汚れ具合を気にしつつ

どこか諦めモードでいた女の中に

一瞬隙が生まれたので

無理やり押し込まれたのだ

 

ああ

ますます汚れてしまうわ

女はそんなことを呟いたが

やっぱりどこか諦めモードで

しぶしぶと受け入れるのだ

 

押し込まれたのは

我慢強くそれでいてしたたかな顔を持つ

女の中だった

 

今日の器はそんなふうだったので

結局は押し込まれたほうも

長居できずにいるのである