猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

子ども時代#2〜トーザ・カロットの人々

三つ目じいちゃんは

“見えすぎても困るし、人たちを驚かせてしまうから”

そんな理由で三つある目のうち

ひとつをつぶってることが多かった


掃除するときなんかはかわりばんこに

目をつぶったりあけたりすればいいから

便利なんだって


“空や雲がドスーン!って落ちたり

激しい雨と空のカケラが混ざって降ってくる

その日がいつなのかは誰にもわからないけれど

空にあいた穴がほんの小さいうちに

雲の数え方を覚えておいたほうがいいだろうね”


三つ目じいちゃんは

ミケを器用に肩に乗せ

わたしの手をぎゅっと握ってくれました