猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

息苦しいほどの雨

息苦しいほどの雨に閉ざされ

駅も人も泣いていた


約束もさびしさも

どうしてクーポンのように

使いこなせないのだろう


導き出せるほど賢くはなく

願えるほどやさしくもなく

ひたすらに苦い喉の奥で

声なく叫ぶ


息苦しいほどの雨に打たれ

駅も人も泣いていた