空は誰の真似もしない
初めのときから終わりのときまで
canvasにみたてられ
不吉の種とされ
心奪う美しさをたたえ
怒りも
喜びも
底知れぬ孤独も
わたしたちはそこに見えると浅はかに信じて
何もかもをぶつけるのだ
空は誰の真似もしない
初めのときから終わりのときまで
自己欲求を数と模倣で満たしながら
やさしい分身を撒き散らすことも
感情の襞に溺れ
自己欺瞞の自覚もないまま
愚かに漂うこともない
空は誰の真似もしない
初めのときから終わりのときまで
いつか星に降りしきる
そのときまで