猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

ぼくと妻#1〜トーザ・カロットの人々

妻と出会ったのは

ぼくが窪みを捨てる決心をした次の日だった

 

星のはずれに

きみによく似た働き者の猫が営むカフェがあってね

ぼくのようなはぐれものでも

一向に気にもとめない

猫そっくりの店主なのさ

 

そのカフェで

“緋色のコーヒーをひとつくださいな”

洒落た注文をした

ミケそっくりの模様の旅猫がいてね

 

ふたりは恋に落ちた

 

とまあ

そんなわけなんだよ

 

ところできみは

なんでまたそんなにまん丸な瞳になっているのかな