猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

蜜柑とだれかの信じたかみさま-1

おまえ

心さえあればそれで足りるだろう


おまえ

心さえ美しければそれでじゅうぶんだろう


おまえ

心に闇を宿し光を宿し

乱反射させて存在すると言うのなら


だれかの信じたかみさまは手を伸ばし

蜜柑の皮をするんと剥きました


ほーら

肉体は消えて心だけが残っている


満足そうに微笑むと実を貪ったのです