猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

誰にも言えないけれどもしかしたら

雪だるまの満月が

見えるひとと見えないひとが

いると知ったのは

ほんの数日前のこと


「雪だるまみたい」


思わず舌にのせたら

こう訊かれた


「顔?体のほう?」


友だちの質問に

うまく返事ができなかった


「どっちだろね」


大人ならそう答えるのだろうけど

誤魔化すのも

立ち回るのも

まだまだ下手くそで

うまく舌が動かなかった


「さあね」


やっと冗談めかして笑って見せたけど

年賀状が来なくなった


お祭りの日に迷子のぼくを

助けてくれたあのひとなら

真面目に聞いてくれるんだろうな


「そうさねえ」


なんて言いながら