猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

きみの好きな歌が

きみの好きな歌が

ぼくの好きな歌だった頃

空がなくなっても

海が消えても

泣くことはないだろうと

信じてた


きみの愛した風景が

ぼくの愛した風景だった頃

言葉をかわさなくても

体温を分かち合えば

傷は癒えるのだと信じてた


きみの大嫌いが

ぼくの大嫌いになった頃

それでもまだ

黙り込みさえすれば

元どおりになるのだと信じてた