猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

思いだせなくなったとき

幸せな陽だまりを 思いだせなくなったとき

あたしは 誰よりも日向にいる

見えないだけで

気づかないだけで

まぶしすぎて

泣くこともできなかった


さびしげな日陰を思いだせなくなったとき

あたしは誰よりも暗闇にいる

見えすぎて

美しすぎて

ため息さえもつけなかった